ぷっくりとした肉厚の葉は見ているだけで癒される多肉植物。種類も豊富で選ぶのが楽しくなりますね。
そんな多肉植物ですが、実は簡単に増やすことができるのをご存じですか?
そこで今回は、多肉植物の簡単な増やし方を画像付きで分かりやすく解説します。
多肉植物の簡単な増やし方を分かりやすく解説します!
多肉植物を増やす手順をくわしくみていきましょう。基本はカットして土に差すだけ。とっても簡単です。
多肉植物の簡単な増やし方 手順①適期は春か秋
今回は、下写真の多肉植物を使って増やしてみましょう。
多肉植物を増やすのに適しているのは、生育がさかんな春か秋です。ただ、おすすめは春先になります。
おすすめは気温が15度~20度くらいの春先
春先がおすすめな理由は、夏までに発根させ株を安定させ冬に備えることができるからです。
多くの多肉植物にとって真夏・真冬は生育が緩慢になる休眠期です。そのため、休眠期はどうしても株が弱りやすく管理が難しくなります。
個人的には、気温が15度前後の時期がおすすめです。真夏や真冬は失敗しやすいため避けます。
多肉植物の簡単な増やし方 手順②株元の葉を2~3枚ほど残してカット
根元から2~3枚ほどの葉を残して伸びている部分を適当にカットします。
元株の方は葉を数枚残すことで、数か月すればまた脇芽が出てボリュームが出てくるはずですよ。
たくさん収穫できましたね。(上写真)
今回は葉付きの茎を使って多肉植物を増やしていきます。葉は葉挿しとして利用することもできます。葉挿しについてはのちほどくわしくご紹介しますね。
カット後、風通しがよくなりすっきりとしました
わさわさと込み合っていた多肉植物の鉢植えが伸びている部分をカットしたことで風通しがよくなり、かなりすっきりとしました。
多肉植物は多湿を嫌うため、風通しが悪いと根腐れや病害虫の原因にもなりやすいです。
多肉植物の簡単な増やし方 手順③下葉を取る
カットした多肉植物の茎は、土に差して発根させます。そのため、土に差す部分に葉がついたままだと挿しにくいです。
下写真のように、茎の下半分ほどの葉はあらかじめ指で軽くひねるようにして取っておきましょう。
また、多すぎる葉を少なくしておくことで、土に差しやすくなるだけでなく、土の中で葉が腐敗するのを防ぐこともできます。また、蒸散による乾燥を防ぐこともできるんですね。
少々、手間はかかりますが、この作業をしておくのがおすすめです。
取り除いた葉は葉挿しで増やすこともできる!
取り除いた多肉植物の葉はそのまま乾いた土の上や、新聞紙の上に転がしておきます。
うまくいけば2週間~3週間ほどすると、葉の付け根から発根し、そのまま土に置いておくと根を張り子株が出てきますよ。
ただ、葉挿しの場合、大きな株に生長するまでは1年以上かかることが多いです。葉を無駄にせず気長に育てていきたいという方には葉挿しもおすすめです。
また、葉挿しで発根しやすい種類と葉挿しで増やしにくい種類もあります。
※葉挿しで発根にくい多肉植物の例:グリーンネックレス、コチレドン(熊童子や福だるまなど)
多肉植物の簡単な増やし方 手順④切り口を1,2日ほど乾燥させる
カットした多肉植物は切り口を乾燥させます。乾燥でかさぶたを作ることで、内部に雑菌が入るのを防ぐのですね。
この工程を飛ばしても発根することは多いですが、失敗を防ぐためにも念のためやっておきます。
多肉植物の簡単な増やし方 手順⑤鉢を準備
多肉植物を差す鉢を用意します。理想は間口が広で深さがあまりない鉢です。
多肉植物は多湿を嫌うため、通気性と排水性にすぐれる素焼き鉢もおすすめです。
今回は自宅にあったダイソーのプラスチック鉢を使います。ただ、少し深さがありすぎるので、のちほど鉢底石を少し多めに入れます。
多肉植物の簡単な増やし方 手順⑥鉢底石を入れる
鉢の中に鉢底石を敷きましょう。鉢底が見えなくなるくらいに入れます。
今回は鉢の深さが気になったので、鉢底石を少し多めにいれて水はけがよくなりようにしました。
土は経年により粒が崩れ、徐々に団子状になり水はけが悪くなります。形の崩れにくい鉢底石を入れておくことで、鉢内の排水性が保たれるのですね。
多肉植物の簡単な増やし方 手順⑦水はけのよい清潔な土を入れる
鉢底石の上から土を入れましょう。今回、挿し木で多肉を増やすため、挿し木に適した土を用意します。
挿し木に適した土の条件3つとは?
挿し木に使用する土のことを「挿し床(さしどこ)」ともいいます。
そして、挿し床に適している土の条件は、「清潔である(使いまわしではない)」「水はけがよい」「養分を含まない」の3つです。
市販されている「挿し木・種まき用の土」で構いませんが、なければ「バーミキュライト」や「赤玉土(小粒)」「川砂」「パーライト」「鹿沼土(細粒)」などを適当に混ぜて使っても構いません。
▲ダイソーにも売っています
粒が大きすぎると挿した茎が安定しないので、小粒のものがおすすめです。
多肉植物の簡単な増やし方 手順⑧茎を土に挿す
いよいよ多肉植物を土に差していきます。ピンセットや使い古しの箸、割りばしなどを使って多肉植物を乾いた状態の土にお好みで差し込んでいきましょう。
多肉植物は春と秋に生長がさかんになります。生長を見越して、株同士の間は数cmほど空けておきます。
※このとき、土は乾いたままです。水は与えません。
多肉植物の簡単な増やし方 手順⑨風通しのよい半日陰で発根を待つ
多肉植物を乾いた土に差したら完成です。
ついつい水を与えたくなるかもしれません。しかし、土に差してから10日ほどはこのまま風通しのよい半日陰に置いて発根を待ちます。
水は与えません。
水やりは10日程してから土が湿る程度におこなう!
「そんなこと言っても、水を与えないままじゃしおれて枯れてしまうのでは?」
このように思われる方も多いでしょう。しかし、多肉植物はその多肉質な葉や茎に多くの水分や養分を蓄えています。
当然、発根のためのエネルギーも秘めているのです。
不要な水やりを続けると茎を腐らせる原因にもなります。少なくとも一週間ほどは水やりを我慢し、10日ほどしてから土が湿る程度に水を与えます。
▲10日程経過した様子
多肉植物の簡単な増やし方 手順⑩発根したら通常の管理に移行
茎に触れて抵抗を感じるようになれば根が活着したサインです。
その後は少しずつ日当たりのよい場所へ移動し、土が乾いてから水やりして経過を見守りましょう。
まとめ
今回は、多肉植物の簡単な増やし方をご紹介しました。
品種がたくさんある多肉植物ですが、すでに自宅で育てている株があれば伸びすぎた茎を使って想像以上に簡単に増やすことが可能です。
今回の記事を参考に、ぜひ、多肉植物を増やす楽しみを発見してみてくださいね。
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多肉植物の簡単な増やし方【手順】
- 適期は春か秋(おすすめは春先)
- 葉付きの茎を5cm~7cmほどカット
- 切り口を1~2日ほど乾燥させる
- 鉢に鉢底石と土を入れる
- 切り口を乾燥させた茎を挿す
- 挿してから10日ほどしてから水やり
- 直射日光を避けた半日陰で発根を待つ
- 発根後は徐々に通常の管理に移行する
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