多肉植物はその美しい姿と手間いらずの育てやすさから、多くの人に愛される植物です。
しかし、時には茎だけになってしまった多肉植物が玄関先や庭に置きっぱなしにされてしまうこともありますよね。
茎だけになった多肉植物を目の当たりにして、もう処分してしまおう…とお考えの方も多いかもしれませんが、
ちょっと待ってください!
多肉植物は非常に丈夫。場合によっては茎だけになっても復活できる可能性は大いにあります。
そこでは、茎だけになった多肉植物の復活方法や、その後のケアについて解説していきます。
茎だけになった多肉植物の復活方法
茎だけになってしまった多肉植物は、驚くべき復活力を持っています。
状態によっては適切な方法で茎を処理することで、再び元気を取り戻すことができます。
株元に触れてみて硬さが残っているなら復活の可能性は大いにある。ただ、ふかふか柔らかくなっている場合は復活は難しいよ。
茎だけになった多肉植物でも復活できる?見分け方
株元に触れてみて硬さが残っているなら復活の可能性は十分に残されています。
しかし、株元に触れてグラグラしていたり、茎がふかふか柔らかくなっている場合はすでに枯死している可能性が高いです。
分からない場合は茎をカットしてみるのもおすすめ。切り口の断面が空洞になっていればすでに枯れている可能性が高いです。
逆に、断面が白っぽく中身が詰まっている場合はまだ復活の可能性があります。
茎だけになった多肉植物は水の遣り過ぎに注意
茎だけになった多肉植物でも茎に硬さが残っているなら復活の可能性は大いにあります。
ただ、葉が無い分土は乾きにくいです。
水を遣り過ぎるとあっという間に根腐れを起こしてしまうため、茎だけになった多肉植物の場合は水遣りを控え目にして新芽が出るのを待ちます。
できるだけ日当たり、風通しの良い場所に置くのがベスト。
気温が許す限りは屋外に置いて新芽が出るのを待つのがおすすめです。
茎だけになった多肉植物でも上手くいけば子株が出てくる
うまくいけば茎から複数の子株が出てきます。
これらの子株はそのまま育てても構いませんが、混みあってくるようなら外してそれぞれの鉢で育てるのもよいでしょう。
茎だけになった多肉植物でも諦めずに管理を続けてみてください。
半年ほど経っても新芽が出ず、茎がふかふかと柔らかくなってしまった場合は残念ながらすでに枯死している可能性が高いです。
茎や葉の増やし方
茎だけになった多肉植物を復活させるだけでなく、茎や葉を使って新しい多肉植物を増やすことも可能です。
茎を挿し木にしたり、葉を挿し穂にして育てる方法があります。茎や葉を土に挿して放置すれば、発根し新しい芽が生えてくることがあります。
適切な水やり
多肉植物は水やりを控えめにしても枯れにくいため、適切な水やりを心がけましょう。
水やりの頻度は季節や気温によって異なるため、土の乾き具合を確認しながら行います。
茎だけになってしまった多肉植物を立派に復活させるためには、適切な茎の処理や植え替え、茎や葉を使った増やし方が重要です。
植え替えと放置の効果
多肉植物を育てる上では、植え替えと放置という2つの要素が重要です。
- 植え替え…根の成長や土の入れ替えをすることで植物の健康を保つために行う
- 放置…植物をそのままで放置し、自然の力で成長させることを指します。どちらも多肉植物の育て方において重要な方法
植え替え
植え替えは、成長した株を新しい土に植え替えることで根の成長を促し、植物の成長をサポートします。
2年以上植え替えないままだと根が鉢内で蒸れ、株が弱ってしまう原因にもなります。
- 植え替えのタイミングは、2年に1回程度
- 植え替えは回復力の高い生育期におこなう
- 水はけの良い多肉植物の土を使用する
- 鉢底石を入れて水はけを確保
多くの多肉植物は春・秋に生育期を迎えますが、多肉植物によっては夏や冬に生育がさかんになるものもあります。
植え替えをすると、多肉植物は新しい土により栄養を吸収することができます。また、根の成長が促進されるため、より健康な状態を維持することができます。
放置の効果
一方、放置も多肉植物の成長には重要な要素です。放置とは、多肉植物をそのままで放置し、自然の力で成長させることを指します。
放置による効果は以下の通りです。
- 自然な成長: 多肉植物は野生の環境でも成長しているため、放置することで自然な成長を促す
- 抵抗力の向上: 自然の条件にさらされることで、多肉植物はより強い抵抗力を持つようになる
放置する場合には、以下のポイントに注意しましょう。
- 日当たり、風通しの良い場所に置く: 多肉植物は日光が必要なため、日当たりの良い場所に置くことが重要
- 適度な水やり: 放置しているからといって完全に無視はせず、土がしっかり乾いたタイミングで水を足す
- 雨ざらしにしない:多肉植物は乾燥には強いですが多湿には弱いものが多い。屋外に置く場合は軒下がベスト
多肉植物の葉を全部取って茎だけになってしまった場合
多肉植物を育てていると、茎が伸びすぎたり、下葉が枯れて見た目が悪くなったりすることがあります。
そんな時には、葉をすべて取り除くことはどのような影響があるのでしょうか?
乾燥させた茎を使った挿し木の方法
茎が伸びすぎてしまった場合は切り取った茎を乾燥させて挿し木として増やすこともできます。
乾いた土に茎を挿し、10日ほど経ってから水を与えます。
☆★多肉植物を挿し木で増やす方法はこちら↓↓
植え替えの際の注意点
植え替えを行う際には、必ず新しい多肉植物用の土を使用してください。
古い土をそのまま使ってしまうと、株が弱りやすくなり病気にかかりやすくなってしまいます。
また、植え替え時には根を傷つけないように注意しましょう。
茎だけの状態を放置する場合
茎だけになった多肉植物は、約1年間は水やりなしで完全に屋外に放置しても生き延びることがあります。
ただし、水やりを行わない場合は、気候や環境の影響を考慮する必要があります。
暑い季節や乾燥した環境では、株が枯れる可能性が高いため、適切な水やりが必要です。
茎だけになった多肉植物に小さな芽が出てきた場合の対処法
茎だけになってしまった多肉植物に小さな芽が出てきた場合、どのように対処すれば良いのでしょうか?
まず、茎だけになっているとしても、脇芽のような形で新しい葉が生えてくれることを知っておきましょう。
多肉植物は葉っぱがとれても案外平気なのです。
多肉植物の復活について、具体的な対処法や注意点を以下にご紹介します。
茎だけになっている多肉植物の株元から小さな芽が出てきた場合
水やりは通常通り行い、乾かし気味に管理します。
寒さに弱い多肉植物の場合は、冬の寒さから守るために温かい場所に移動させることも考えましょう。
冬に茎だけの多肉植物を育てる方法
寒い冬になってしまったら、茎だけになってしまった多肉植物を復活させるのはかなり難しい状況となります。
霜に当てない
冬に茎だけの多肉植物を育てる場合、まずは霜の当たらない場所で管理することがもっとも大事です。
寒さに強い多肉植物でも霜に当たれば傷んで枯れてしまうため、地域によっては室内へ移動して凍結を防ぎます。
☆★多肉植物の霜対策について詳しくはこちら↓↓
水やりは最低限に控えて耐寒性を付ける
茎だけの多肉植物を冬に育てる際、水やりは必要最低限に抑えます。
冬は多肉植物が休眠期に入る時期なので、水やりは控えてほぼ断水気味に管理します。
土が完全に乾いてさらに3~4日してから水を与えるようにしましょう。葉にシワが寄ってからでも問題ありません。
茎だけの状態では水分を取り込む能力が低下しているため、水の供給は最低限に抑えます。
日当たり、風通しの良い場所に置くこと
茎だけの多肉植物は太陽光を活用して光合成を行い、エネルギーを得ることができます。
冬の日光は弱くなりますが、なるべく日当たりの良い場所に置き、少しでも光を浴びるようにしましょう。
室内なら南~東向きの窓際。気温が許す限りは屋外管理がおすすめです。
冬の肥料は基本不要
冬の休眠期は基本的に肥料は要りません。
過剰な肥料は逆に根に負担をかけることになり、根腐れを引き起こす原因になります。
凍害に注意。移動や不織布などで寒さ対策を
冬に茎だけの多肉植物を育てる際、低温に注意が必要です。
夜間の気温が氷点下になるような場所に置くと、多肉植物は凍害を受ける可能性があります。
凍害を避けるために室内へ移動するか、不織布などをかけて凍害対策を行いましょう。
多肉植物が茎だけになったときによくある質問
茎だけになってしまった多肉植物を復活させるために必要なケアは何ですか?
茎だけになった多肉植物を復活させるためには、日当たりの良い場所に置き、水の遣り過ぎに注意しつつ見守る必要があります。
ただし、株元に触れてぐらぐら不安定になっていたり、茎の断面がスカスカになっていたりする場合はすでに枯死している可能性が高いです。
葉が無い分、水やりは通常よりも乾かし気味に行うと良いでしょう。
茎だけの多肉植物を植え替える際にはどのような注意点がありますか?
茎だけの多肉植物を植え替える際には、清潔な土を使用し、根の成長を促すことが重要です。
根腐れ気味の場合は今までよりも小さめの鉢をチョイス。
根が水分を吸収しきれなかったとしても、自然に土が乾くような環境に整えてやることが大事です。
多肉植物の葉をすべて取ってしまった場合、どのような対処が必要ですか?
葉をすべて取ってしまった場合でも、茎を活用して挿し木を行ったり、植え替えを行ったりすることで新しい株を作ることができます。
適切なケアを行うことで茎だけの多肉植物を再び元気な姿に戻すことができます。
冬に茎だけの多肉植物を育てる際の注意点はありますか?
冬に茎だけの多肉植物を育てる際には、霜に当たらないようにしましょう。
凍結の恐れがある場合は室内へ移動し、明るく風通しの良い場所で管理を続けます。
水やりは必要最低限で構いません。葉にシワが寄ってからでもok。
多肉植物の場合、水の遣り忘れよりも遣り過ぎによるリスクが高いです。
茎だけになった多肉植物を復活させる方法【まとめ】
茎だけになった多肉植物も、適切なケアをすることで復活することができます。
茎を活用したり、植え替えを行ったりすることで、新しい株を作ることができます。
茎だけの状態を放置する場合は、適切な環境を整えることが重要です。
葉を取り除いた多肉植物でも、根の力強さを活かして再び元気な姿に戻すことができます。
冬に茎だけの多肉植物を育てる際には、とにかく霜と凍結に注意。
茎だけの多肉植物を育てることは少し難しいかもしれませんが、根気よくケアを続けることで復活の可能性が残されています。
ぜひ諦めずに管理を続けてみてください。