ハオルチアの水やり頻度がイマイチ分からない…。エケベリアやセダムなどと同じ水やり頻度でok?
クリスタルのような透け感が綺麗な多肉植物「ハオルチア」。
主に軟葉系ハオルチアは、葉先が透けたように見えるため「クリスタルプランツ」と呼ばれることもあります。
そんなハオルチア、実は他の多肉植物(エケベリアやセダムなど)と同じように水やりしていると、うまく育たないことが多いんです…。
そこで今回は、ハオルチアの水やりについてくわしく紹介してみたいと思います。
ハオルチアの水不足の症状は?水を与えても復活しない時の対処法
ハオルチアが水不足に陥った際の症状には以下のようなものがあります。
ハオルチアは水不足に陥ると葉がへこむ・シワが寄る
ハオルチアは水不足に陥ると葉がへこんだり、シワが寄ってきたりします。
ただ、葉にシワが寄ったからといってすぐ弱ってしまうわけではありません。
特に室内管理の場合、水切れによるリスクよりも多湿によるリスクの方が高いです。
水やりのタイミングが分からない…という場合、葉にシワがよったタイミングで与えるのでもok。水をやり過ぎるよりはリスクが少なく済む。
水を与えて2~3日しても葉のシワが改善されない…そんな時は根が水を吸えなくなっている可能性大
葉にシワがよったハオルチアに水を与えてみた。でも、3日以上経っても葉にハリが戻らない。土も濡れたまま…。
このような場合、根が何らかのダメージを受けて水を吸えない状態に陥っている可能性があります。
考えられる原因としては、「根腐れ」「寒さ」などがあげられます。
根腐れの場合は一旦鉢から取り出し、腐った根を取り除いてやること。寒い時期は根が水分を吸い上げる力が弱まるから、水遣りを控え目にシフトしよう。くわしくは以下記事も参考にしてみてね。
ハオルチアの水やりは霧吹きでok?
霧吹きでの水やりは避ける
ハオルチアは、霧吹きでの水やりは向きません。
霧吹きで水を吹きかけるのは、あくまで空中湿度を高める目的でおこなうものです。
水やりは土の中の根に水分を届けることが目的なので、霧吹きで水分を与えても土の表面が濡れるだけです。
また、ハオルチアは蒸れを嫌うため、葉の隙間に残った水滴が株を傷める恐れもあります。
ハオルチアの水やりはジョウロを使うのが基本!
ハオルチアに葉水は必要?
ハオルチアに葉水は基本不要です。
ただし、空気が乾燥しやすい冬の室内の場合は1日に数回、葉水で空中湿度を高めてやるのも良いでしょう。
ただし、葉水後は葉に残った水滴が数時間後には乾いている程度にするのが安心です。
いつまでも葉に水滴が残ったままだと、株が蒸れたり葉を傷めたりする恐れがあります。
やり過ぎは×。
ハオルチアの水やり頻度【時期別・置き場所別の目安】
ハオルチアの水やり頻度は、時期や置き場所、使用している鉢や用土などによって微妙に異なります。
ハオルチアの水やり【室内の場合】
- 春・秋…土が乾いたタイミングで鉢底から水が流れるくらいたっぷりと水やり。
- 夏・冬…土が乾いてさらに2日ほど経ったら、土の約1/3が湿る程度の量で水やり。葉にシワが寄ってからでも良い
室内は屋外に比べるとどうしても風通し、日当たりが制限されるよ。そのため土が乾くまでに時間を要することが多い。水はけ重視の土と
通気性に優れる鉢を選ぶことも重要!
ハオルチアの水やり頻度の目安【屋外管理の場合】
- 春・秋…土が乾いたタイミングで鉢底から水が出るくらいたっぷりと与える
- 夏…土が乾いてさらに2日ほど経ったら水やり。土の約1/3が湿るくらいの量でok
- 冬…地域にもよるが基本は室内管理。土が乾いて2日ほど経ってから土の約1/3が湿る程度の量で水やり。葉にシワがよってからでもok
屋外でハオルチアを育てる場合、夏の直射日光と冬の冷え込みを避けて。極端な暑さと寒さに晒される夏と冬は室内へ避難させるのが安心。屋外管理の場合、室内に比べると土が乾きやすいから、土は保水性も意識すると良いよ。
エケベリアやセダムほど乾燥、寒さに強くない。ハオルチアは水切れによる根へのダメージにも注意
ハオルチアを比較的メジャーな多肉達(エケベリアやセダムなど)と同じように育てていると、なかなかうまくいなかいことが多いです。
その理由は以下のとおり。
ハオルチアは土が過度に乾燥し過ぎると根が傷みやすい
エケベリアやセダムなど比較的メジャーな多肉たちに比べて、ハオルチアはそこまで根が乾燥に強くありません。
筆者の経験上、ハオルチアはエケベリアやセダムなどと同じ感覚で水を切っていると、根が乾燥で傷みやすいです。
もちろん水を沢山やった方がいいってことじゃない。土が乾いている時と湿っている時のメリハリをつけることが大事だよ。
水やりは最低限に抑えることで徒長を防ぐことができる
ハオルチアの場合、土を乾かしすぎると根を傷めやすいとはいえ、水をやり過ぎると徒長や根腐れを起こしやすいです。
水やりのタイミングや頻度は日照条件、風通し、気温、鉢の材質や土の種類などによっても異なります。
共通していえることは「ハオルチアの水やりは土が乾いたタイミングでおこなうのが基本」ということ。
屋外管理の場合、10度以下になったら室内へ移動すると安心
また、ハオルチアはエケベリアやセダムなどに比べて寒さに強くありません。耐えられる温度は5度程度まで。
屋外管理の場合、10度を下回るようになってきたら室内へ移動するのが安心です。
ハオルチアはエケベリアやセダムなどの多肉に比べるとデリケート。寒さに当たることで根が傷み、水分を吸い上げられずにそのまま弱ってしまうことも多いから注意してね。
ハオルチアの水やりに関するよくある質問
水やりは何日に何回のペースであげるべき?
「〇日に1回」などと決めて水やりするのはおすすめできません。
土が乾く速度は、日当たり・風通し・湿度・気温・土の種類などによって微妙に異なるためです。
「土が乾いてからたっぷりと水やり」するのが基本です。
ひとことに室内管理と言っても、南向きの窓際に置くか・東向きの窓際に置くかでも土の乾き具合は異なるよ。さらに、窓を開けているか・閉めているか。サーキュレーターを回しているか、回していないか等によっても異なる。鉢の材質や鉢底穴の数などによっても土の乾く速度は違うんだ。だからこそ、土の乾き具合をよく観察することが大事!
なんとなく調子が悪い。肥料を与えた方が良い?
ハオルチアの調子が悪い場合、すぐに肥料を与えるのは控えましょう。
調子が悪い場合、高確率で根も何らかのダメージを受けている状態です。
ダメージを受けた状態の根は水分や養分を吸い上げる力が弱くなっています。
吸収されずに残った養分はそのまま土に停滞することになる。すると、吸いきれずに停滞している養分が根を傷めてしまう恐れがあるんだ。いわゆる「肥料焼け」。調子が悪い時は施肥よりも「原因を探ること」が大事。
水やりのタイミングがイマイチ分からない…
水やりのタイミングが分からないという場合、水やりチェッカーを使うのもおすすめです。
土に挿しておくだけで土の乾き具合を測定。最適な水やりのタイミングを色で知ることができる便利グッズです。
- 夏・冬➡「白」になって2日ほど経ったら土の約1/3が湿るくらいの量で水やり
水やり後、7日以上経っても土が乾かない…
水やりして7日以上経っても土が乾かず、かつ葉がしおれたままという場合、根腐れや寒さが影響していると考えられます。
まずは気温を確認してみましょう。
極端な暑さや寒さに晒される時期でなければ、根腐れを起こしている可能性が高いです。
根腐れが疑われる場合は一旦、鉢から取り出して黒く傷んだ根がないか確認してみて。腐った根があるなら取り除き、少し小さめの鉢に植え替えて根を休ませるよ。極端な暑さや寒さを避け、明るく風通しの良い場所に置いて、根が回復するまで休ませよう。
ハオルチアは夜に水やりした方が良いって聞いたけど、本当?
ハオルチアを含む多くの多肉植物は、夜間に光合成をおこなう「CAM型光合成植物」のため、夜間に水分を吸収して膨みます。
日中は気候が閉じ気味だから、水やりするなら夕方以降がおすすめです。
ただし冬場は夜間の冷え込みで水温が低下し、根を傷めてしまうことも考えられる。基本は夕方に水やりして、冷え込む時期は午前中に済ませる等調整してみてね。
ハオルチアが水不足に陥った時の症状は?水やりは霧吹きでok?【まとめ】
- ハオルチアは水不足に陥ると、葉にシワが寄ったり凹んだりする
- 水不足の症状が出ているからといって、安易に水を与えるのは避ける。根腐れを起こしている場合、水を与えることでさらに腐敗させる恐れもある
- ハオルチアの水やり頻度は置き場所や管理方法によって微妙に異なる
- 基本は土が乾いてからたっぷりと与える
- ただし、生育が緩慢になる夏と冬は土が乾いてさらに2日ほど経ってから、土の約1/3が湿る程度の量で与える
- 室内管理の場合は蒸れやすいので、土は水はけの良い物を使うのが基本
- 水やり後、3日以上経っても葉にハリが戻らなかったり、土が7日以上湿ったままだったりする場合、寒さや根腐れによって根が弱っている可能性が高い