近ごろはハオルチアをホームセンターで見かけることも増えてきました。
ただ、育て方がイマイチ分からないという方も多いのではないでしょうか?
そこで今回は、ハオルチアが枯れる原因と弱った時の対処法、枯れそうな株を回復させる方法などを分かりやすく紹介します。
ハオルチアが枯れる原因と対処法
ハオルチアが枯れる原因には以下のようなものがあります。
ハオルチアが枯れる原因①寒さ
比較的メジャーな多肉植物(エケベリアやセダムなど)に比べ、ハオルチアはそこまで寒さに強くありません。
耐えられるのは5度程度まで。寒さに晒され続けることで徐々に弱り、そのまま枯れてしまいます。
対処法
- 5度以下の寒さに当てない。美しい葉を保ちつつ冬越しさせたいなら、最低でも8度はキープ
- 屋外管理の場合、天気予報で最低気温が10度以下になってきたら室内へ移動
ハオルチアが枯れる原因②過度の乾燥
▲水切れや根詰まりを起こすと根が水分を求めて土の表面に出てくることもある
ハオルチアは多肉植物の中では比較的に水を好む性質を持ちます。
土が乾いたまま7日以上放置していると、時期によっては過度の乾燥に陥って株が弱ってしまうこともあるでしょう。
対処法
- 土がカラカラに乾いている場合➡水やりして様子を見る
- 土が湿ったまま数日経過している場合➡根腐れ、寒さなどが考えれる。水が足りないのではなく、根が水を吸えない状況ということ
水やりして7日ほど経っても葉にハリが戻らない…って時は、根腐れや寒さによるダメージを受けている可能性が高いよ。
ハオルチアが枯れる原因③根腐れ
ハオルチアは多くの多肉植物(エケベリアやセダムなど)に比べると、比較的に水を好む性質を持ちます。
とはいえ、土が湿ったまま次から次へと水を与え続けていては、根腐れを起こして枯れてしまいます。
対処法
- 鉢から取り出して根の状態を確認。黒く脆い根があれば取り除き、水はけの良い清潔な土に再度植える
- 根がほとんど無くなってしまった場合でも、葉が硬ければ発根の可能性は十分にあるので諦めずに土に挿してみる
ハオルチアは1年~2年に1回程度の植え替えが必要です。
植え替えないままだと鉢内が根っこでいっぱいになったり、土粒が崩れて水はけが悪くなったりして、根腐れを越すリスクが高くなります。
2年以上植え替えていない場合は注意。
ハオルチアが枯れる原因④直射日光
ハオルチアは直射日光が苦手です。自生地では涼しい岩陰などで頭頂部のみ出してひっそり光合成しています。
そのため、屋外の日向に置き続けていると徐々に葉が傷んで変色し、さらにダメージを受け続けると枯れてしまうこともあるでしょう。
対処法
- 直射日光に当てない
- 屋外管理の場合は、遮光ネットを利用するか半日陰(真夏は日陰)で管理
- 白っぽく葉焼けした葉の色を元に戻すことはできない➡春先に胴切りで仕立て直すのがおすすめ
ハオルチアが枯れる原因⑤病害虫
ハオルチアは害虫被害を受けにくい傾向です。
ただし、風通しの悪い場所や埃っぽい場所、空気が乾燥している場所などに置き続けていると、ハダニやカイガラムシなどがわくこともあります。
害虫がついた時によくみられる症状はコレ
- 白い綿状のものが湧く
- 葉がベタベタとする
- 蜘蛛の巣状のものが湧く、など
害虫を放置しているとそのまま枯らされたり、病気を引き起こしたりする危険性が高いよ。見つけたら早目に取り除くことが大事!
枯れそうなハオルチアを回復させる方法【症状別】
では、枯れそうになったハオルチアを回復させる方法を症状別で見ていきましょう。
寒さで枯れそうな場合の回復方法
- 室内の明るい場所へ移動
- 徒長を防ぐためにも、南~東向きの明るい窓際に置く
- 天気予報が最低気温15度以下の時期は、土を乾かし気味に管理し根腐れを防ぐ
ハオルチアは寒さに当たることで他の多肉と同じように紅葉します。
ただ、あまり綺麗な紅葉ではなく、どちらかというと赤黒く色がくすむような感じです。
暖かくなって水を吸い上げる力が高まってくると、自然と鮮やかな緑色に戻ることが多いんだ。
根腐れが疑われる場合の回復方法
▲健康な根は白くて弾力があり、太い。
- 鉢から取り出して根を確認
- 黒く脆い根はすでに傷んでいるため取り除く
- 水はけの良い清潔な土に再度植え付け
- 10日ほど経ったら水やり(白い根が沢山あるなら3日ほど経ってから水やりしてもok)
- 明るく風通しの良い場所で管理
水やりしても元気が戻らない…。そんな時に考えられるのが「根腐れ」です。
放っておくと腐敗が株元まで進行して、そのままブヨブヨ腐ってしまうこともあります。
葉焼けで傷んだ場合の回復方法
- 直射日光に当たらない場所へ移動するか、遮光ネットを利用する
- すでに白っぽく焼けた部分は元に戻せない
- 春先に胴切りし仕立て直してもよい
黒っぽく色がくすむ程度のダメージであれば、場所を移動することで元通りになることも多いです。
ただし、すでに色が抜けたようになっている場合は元には戻せません。
特に夏場の直射日光が当たると葉焼けしやすいです。夏は日陰か遮光ネット下に置きましょう。
病害虫が疑われる場合の回復方法
- 他の植物から引き離して隔離
- 手で取り切れそうなら取り除く
- 手で取り切れなさそう・取っても再発するなら、殺虫剤の使用を検討
虫の種類が分からないけどとにかく害虫被害を受けているみたい…という場合、ベニカネクストスプレーがおすすめです。
ハオルチアは害虫被害を受けにくい多肉ですが、風通しが悪い場所や埃っぽい場所などで育てていると、株元や葉の隙間にカイガラムシやハダニが湧くことがあります。
害虫を発見したら、とにかく早目の対処が大事!
害虫予防としては、あらかじめ土にオルトランDXを混ぜておくのがおすすめです。
ハオルチアが枯れそうな時によくある質問
ハオルチアを枯らさないためには毎日水やりすべき?
答えはNOです。毎日水やりするとむしろ枯れるリスクが高くなります。
ハオルチアの水やり頻度は時期によっても微妙に異なります。
タイミング | 量、時間帯など | |
春・秋 | 土の表面が乾いて1~2日ほどしてから水やり | 鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと。午前中に済ませるのが良い |
梅雨~夏 | 土の表面が乾いて3日~5日ほど経ってから水やり | 土の約1/3が湿る程度の量で、できるだけ涼しい時間帯(理想は早朝、または日暮れ後)に済ませる。蒸れと高温に注意 |
冬 | 土の表面が乾いて3日~5日ほど経ってから水やり | の約1/3が湿る程度の量で、できるだけ暖かい時間帯。晴れが続きそうな日の初日、午前中に済ませるのが理想 |
ハオルチアは春と秋に生育が盛んになるよ。高温多湿に晒される梅雨~夏は高温と蒸れ、強光に注意。冬は霜が当たらない室内で管理するのが安心。春と秋の水やりは土が乾いたらたっぷりと。夏と冬は乾かし気味に管理してね。
ハオルチアは花が咲くと枯れる?
ハオルチアは花が咲くと弱ってしまうことがよくあります。
「花が咲く=枯れる」というわけではありませんが、筆者の場合は花が咲く前に切り取っています。
株を長持ちさせたい場合、開花前に花芽は切り取っておくことをおすすめする。
ハオルチアは冬になると枯れる?
ハオルチアが耐えらえる寒さは5度程度までです。
なので、5度以下の寒さに晒されていると徐々に葉の色が悪くなって、そのまま枯れてしまいます。
ハオルチアは、室内であれば冬越し可能。明るく風通しの良い窓際で管理するのが基本だよ。おすすめは南~東向きの窓際。
水やりしても葉の色やハリが元に戻らない…
水やりして数日経っても葉の色やハリが戻らない場合、考えられるのは「根腐れ」「寒さ」「根詰まり」「病害虫」などです。
原因によって対処法は異なります。
くわしくは下記事を参考にしてみてね。
ハオルチアが枯れる原因は?枯れそうなときの復活方法【まとめ】
- ハオルチアが枯れる原因には、「寒さ(5度以下)」「直射日光」「水切れ(過度の乾燥)」「根腐れ(水やりしても回復しない場合)」「病害虫」などがある
- ハオルチアは寒さにそこまで強くない。地域にもよるが、室内で冬越しさせるのが基本
- 根腐れが疑われる場合は腐った根を取り除き、清潔な土に植えつける
- 葉焼けした部分は、軽度の火傷なら場所の見直しと時間の経過とともに色が戻ることが多い。ただし、重度の火傷(色抜け、白く変色)の場合は元に戻らない
- 風通しの悪い埃っぽい場所、空気が乾燥する暖かい場所などで育てていると、ハダニやカイガラムシなどの害虫被害を受けることもある