買った時はむちむちで可愛かったハオルチア。なのに、いつの間にか葉や茎が伸びすぎて形が悪くなってしまった…。
ハオルチアを育てている方の中には、葉や茎が伸びすぎてお悩みの方も多いのではないでしょうか?
今回は、ハオルチアが伸びすぎて形が崩れる原因と、乱れた樹形の整え方などについて紹介します。
徒長しすぎたハオルチアをぷっくり太らせる方法
伸びすぎてしまったハオルチアを整えるのに適した時期は、生育がさかんになる春と秋です。
真夏や真冬は生育が鈍り回復力が低下しているため避けます。
伸びすぎたハオルチアの整え方 手順①茎を切り取る
元株の葉を数枚残し、テグスを葉の隙間に滑り込ませます。
茎に巻き付けたテグスをクロスさせ、絞り切るようにして茎をカットします。
テグスが無ければ糸でもok。ただし、清潔なものを使う
テグスがなければ糸でも構いません。ただし清潔な物を用意します。
細めの糸(ミシン糸がおすすめ)を使うと切り取りやすいです。
できるだけ細い糸を使うと切り口が綺麗になるよ。切り口が綺麗だと雑菌も浸入しにくい。
伸びすぎたハオルチアの整え方 手順②土に挿す部分の葉を取る
土に挿す部分の葉はあらかじめ取っておきます。
葉をとっておくことで土に挿しやすくなるだけでなく、余計な蒸散を抑えて発根前の枯死を防ぎます。
取り除いた葉は「葉挿し」に使うこともできる
取り除いた葉は葉挿しに使うこともできます。
乾いた土の上に葉を置いておくと、うまくいけば葉の付け根から根が出て子株が誕生します。
ハオルチアの葉挿しはなかなか難しい…。成功のコツはできるだけ茎に近い部分から葉を取ること。うまくいけば2週間くらいで葉の付け根から発根し、子株が出てくるよ。
伸びすぎたハオルチアの整え方 手順③乾いた土に挿す
下葉を取ったハオルチアの茎は、水はけの良い清潔な土に挿して発根を待ちます。
うまくいけば元株からも子株が出てくるため、元株もそのまま管理を続けましょう。
使いまわしではない清潔で水はけの良い土。養分を含まないものを選ぶ
この時に使う土は清潔で水はけの良い、養分を含まない土です。
市販の「種蒔き・挿し木用の土」がベストです。なければ、バーミキュライトや赤玉土(小粒)、川砂などでも構いません。
伸びすぎたハオルチアの整え方 手順④10日ほど経ったら水やり
土に挿して10日ほど経ったら水を与えます。
その後も、土が乾いたら水やりする…を続けて発根を待ちましょう。
すぐ水やりしない方が良い理由は、切り口の腐敗を避けるため
すぐに水やりすると茎の断面が水分によって腐ってしまう恐れがあります。
さまざまな考え方がありますが、筆者の場合は10日ほど経ってから水を与えています。
根腐れを起こしていて葉がへこんでいる場合は、数日ほど切り口を水に浸けて、吸水させてから土に挿すこともあるよ。
伸びすぎたハオルチアの整え方 手順⑤光線不足に注意して管理
直射日光を避けた明るく風通しの良い場所に置きます。
今までと同じ環境で管理しているとまた光線不足による徒長を起こし、茎や葉が伸びすぎてしまいます。
その後、深さのある鉢へ植え替え。3月から5月の2か月で葉がぷくぷくに太りました
うまくいけば葉がふっくらと太り、締まった株に育ちます。さらに、元株からは複数の子株が出てきます。
成功のコツは「適期におこなうこと」。おすすめは春先(3月~4月頃)です。
ハオルチアは高温多湿に弱いため、梅雨に入る直前は避けた方が無難です。
やってみてね。
ハオルチアが徒長する原因は?
ハオルチアが伸びすぎてしまう主な原因は、光線不足。
ハオルチアが伸びすぎてしまう主な原因は、ズバリ光線不足です。
他にも「水のやりすぎ」「風通しの悪さ」などが関係しているといわれますが、そもそも光線が足りていればそう簡単に伸びすぎることはありません。
茎が伸びすぎたり葉がランダムに伸びすぎると見栄えが悪い
光線不足に陥ったハオルチアは、光を求めて茎や葉を伸ばします。
すると、葉と葉の間隔が伸びてもやしのような見た目になったり、葉がランダムに伸びて見栄えが悪くなったりしてしまいます。
すでに伸びすぎた茎や葉を元に戻すことは不可能
すでに伸びすぎた茎や葉を元の状態に戻すことはできません。
ただし、仕立て直すことで元の締まった姿を取り戻すことは可能です。
葉や茎が伸びすぎてさらに色まで悪い…って場合は、光線不足以外にも「根腐れ」「寒さ」「葉焼け」などが考えられる。くわしくは以下記事を参考にしてみてね。
ハオルチアを徒長させないコツはこの3つ!
伸びすぎを防ぐコツ①室内なら南~東向きの窓際に置く
ハオルチアを室内で育てるなら、南~東向きの窓際に置くのが最低条件です。
ハオルチアは多くの多肉植物に比べてあまり強い光を好みませんが、あまりにも光が弱いとあっという間に茎や葉が伸びすぎて形が崩れてしまいます。
日当たりの良い場所が見つからないなら植物育成ライトが便利
日当たりの良い場所が確保できない場合は、植物育成ライトを活用しましょう。
植物育成LEDライトは、植物の成長を促進するために設計されたLED(Light Emitting Diode)光源です。
比較的コンパクトに育てられるハオルチア。高さが出にくいからスタンドタイプの育成ライトがおすすめ。沢山育てているならクリップタイプで広範囲に光が届くタイプのものを使うのも良いね。
伸びすぎを防ぐコツ②風通し良く管理する
植物は適度な風を受けることで光合成がさかんになります。
また、風を受けることで「エチレン」というホルモンが分泌され、このホルモンが茎が伸びすぎるとを防いでくれるのです。
窓を閉め切る時期はサーキュレーターが必須
窓を閉め切る時期はサーキュレーターが必須です。
風通しが悪いと株回りが蒸れ、根腐れや害虫、カビなどのトラブルが発生しやすくもなります。
室内で観葉植物を育てているなら、サーキュレーターは必須アイテム!筆者はほぼ一年中、サーキュレーターをまわしっぱなしだよ。
伸びすぎを防ぐコツ③水遣りは土が乾いてから
ハオルチアは比較的メジャーな多肉植物に比べると水を好む傾向です。
たとえば、水を切り過ぎると根がダメージを受けてしまいます。
ハオルチアの水やりは、土が乾いたタイミングでおこなうのが基本です。
土の乾き具合を教えてくれる便利アイテムもある
土の乾き具合をいちいち確認するのは面倒…。そんな時にあると便利なのが「サスティー」です。
土に挿しておくだけで土の乾き具合を測定し、最適な水やりのタイミングを色でお知らせしてくれます。
タイミング | 量、時間帯など | |
春・秋 | 土が乾いたタイミングで。サスティーなら「白」になったタイミング | 鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと。午前中に済ませるのが理想 |
夏・冬 | 土が乾いてさらに2日ほど経ってから。サスティーなら「白」になって2日ほど経ったら | 土の約1/3が湿る程度の量で。夏は涼しい時間帯(早朝が理想。無理なら日暮れ後)、冬は暖かい時間帯(午前中まで)に済ませる |
中芯を交換すれば繰り返し使えるよ。交換の目安は半年~9か月くらい。便利でエコなアイテムだね。
ハオルチアに関するよくある質問
伸びすぎたハオルチアをそのまま放置したらどうなる?
伸びすぎているということは、恐らく光線不足によって徒長を起こした状態と考えられます。
その場合、同じ環境で管理し続けると徐々に株自体が弱って、ちょっとした環境の変化で体調を崩しやすくなります。
つまり、日当たりの悪い場所に置き続けていると徐々に弱って枯れるリスクが高まります。
ハオルチアをむっちり太らるためにはどうすればいい?
まずはハオルチアの葉が痩せてしまった原因から探ってみる必要があります。
葉がしぼんでしまう原因はさまざまですが、考えられる主な原因は「寒さ」「光線不足」「根腐れ」などです。
原因によって対処法(太らせるための手順)はそれぞれ異なります。くわしくは以下記事を参考にされてください。
徒長しすぎたハオルチアをぷっくり太らせる方法【まとめ】
- ハオルチアの葉や茎が伸びすぎる主な原因は光線不足。他にも、水のやりすぎ、風通しの悪さなどがあるが、大前提として光線不足がなければ徒長はしにくい
- すでに伸びすぎた茎や葉を元に戻すことはできない
- 乱れた樹形を整えるなら適期の胴切りが効果的
- ハオルチアの伸びすぎを防ぐコツは「室内なら南~東向きの窓際に置く(日当たりの確保)」「風通し良く管理する」「土が乾いてからの水やり」の3つ
エケベリアやセダムなどの多肉に比べ、ハオルチアはそこまで寒さ、乾燥、強光に強くないよ。ちょっとデリケートだから、極端な暑さ・寒さに晒される時期は室内で管理するのが安心。