リトープスは約2年に1回、分頭によって株が2つに分かれます。
分頭で増えた株を分けることでどんどんと増やすことが可能です。
とはいえ、株分けに適した時期や具体的な手順がイマイチ分からない…とお悩み方の多いのではないでしょうか?
そこで今回は、リトープスの株分け適期や具体的な手順についてまとめてみました。
この記事を読めば、
- リトープスの株分けに適した時期
- リトープスの株分け方法を画像で解説
- 株分けの失敗を防ぐために押さえておくべきポイント
が分かるよ!
リトープスの株分けに適した時期は?
適期は秋。暑さが落ち着く10月頃がベスト
リトープスを株分けするなら、生育が盛んになり始める秋が適しています。
地域にもよりますが、暑さが落ち着く10月頃に株分けすると失敗しにくいです。
春は脱皮したりすぐに梅雨がきたりで、株分け後の経過がスムーズに進みにくい。特に梅雨と夏は暑さと蒸れで体調を崩しやすいから、株分けは避けて。
極端な暑さ、寒さに晒される時期に株分けするのは避ける
リトープスは冬型の多肉植物として分類されますが、寒さに強いというわけではありません。
生育適温は8度~25度ほどで、上着無しで外で過ごせるくらいの気温を好みます。
リトープスの生育がもっとも盛んになるのが秋。株分け後に枯れてしまった…なんて失敗を防ぐためにも、暑さが落ち着く頃に株分けするのがおススメ。
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リトープスの株分け方法を画像で解説
リトープスを株分けで増やす手順は以下の通りです。
リトープスを株分けで増やす 手順①土を乾かしておく
株分け前数日は水やりを控えておきます。
土を乾燥させておくと作業がスムーズにおこなえるだけでなく、根への負担も最小限に抑えられます。
分頭(1つの株が2つに分裂)して1年目は株分けしない方が無難。株分けするなら、株が十分に生長した2年目以降がおすすめ。
リトープスを株分けで増やす 手順②鉢から取り出し、古い土を落とす
鉢からリトープスを取り出しましょう。
根に付いている古い土や傷んだ根を軽く落としておきます。
リトープスを株分けで増やす 手順③株と株の真ん中に刃を入れる
切れ味の良い消毒済みの刃物を使い、両方の株に根が均等に残るよう慎重に切り離します。
リトープスを株分けで増やす 手順④両方の株に根が残るよう優しく引き離す
両方の株に根ができるだけ均等に残るよう、優しく引き離します。
リトープスを株分けで増やす 手順⑤乾いた土、鉢を用意
株分け後のリトープスを植え付けるための鉢と土を用意しておきます。
鉢は大きすぎないもの、土は清潔で水はけの良いものが適しています。
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リトープスを株分けで増やす 手順⑥それぞれの株を別々の鉢に植え付ける
株分けしたリトープスをそれぞれの鉢に植え付けます。このとき、必ず乾いた土を使ってください。
深く埋めると蒸れやすいので気を付けましょう。
根腐れが心配な場合は、切り口を1~2日ほど乾燥させてから植え付けてね。ちなみに筆者はいつもそのまま植え付けているよ。ただし、使う土は清潔で水はけの良い乾燥したもの。
リトープスを株分けで増やす 手順⑦7~10日ほど経ったら水やり
植え付け後、7~10日ほど経ったら土の約1/3が湿るくらいの量の水を与えます。
株分け後、すぐに水を与えると切り口が腐る恐れがあるためです。
土の表面に矢作砂を敷いておくと、見た目が綺麗に見えるだけでなく、風で土が飛ばされにくくなります。(下写真)
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リトープスの株分け後の管理方法は?失敗を防ぐコツ
株分け後に弱ってしまう…という失敗を防ぐためには、株分け後の管理が重要になります。
根が張るまでは直射日光を避ける
株分け後は直射日光を避け、明るく風通しの良い場所で根が張るのを待ちましょう。
室内なら南~東向きの窓際に置くのがおすすめです。
その後、土が乾いたら水を足すを繰り返して発根を促していく。土が乾いている時と湿っている時のメリハリが大事。株に触れて抵抗を感じるようになったらより明るい場所へ。ただし、夏の直射日光は避けて。
株分け後、すぐに水を与えない。心配なら切り口を乾燥させてから植え付ける
株分け後のリトープスは、切り口から雑菌が侵入しやすい状態です。
株分け後、すぐに水を与えたり、肥料を与えたりすると、切り口から腐ってしまう恐れがあります。
株分け直後の水やりは控え、7日~10日ほど経ってから徐々に水やりを再開すると失敗しにくいよ。
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深く植えすぎない
自生地では頭頂部のみをピョコッと出して生息するリトープス。
しかし、日本の一般家庭でリトープスを栽培する場合、深く埋め過ぎると蒸れて腐敗の原因になります。
ぐらぐら不安定にならない程度に植え付けるのがおすすめ。特に梅雨~夏は蒸れやすいから、あまり深植えしない方がいい。
☆★リトープスの夏越し方法!気を付けるべきポイントは4つ↓↓
肥料を与える場合は1ヶ月ほど経って根が落ち着いてから
株分け後、すぐに肥料を与えるのは根を傷める原因になります。
肥料を与えるのは株分けから1ヶ月ほど経ち、根が新しい土に馴染んでからにしましょう。
リトープスは肥料を与えずとも問題なく育つことがほとんど。ただ、株を大きく充実させたいなら、生育が盛んな秋に与えてみてね。
☆★リトープスの植え替え方法、植え替え後のケアと注意点を画像付きで解説↓↓
実際にやってみた!リトープスの株分けと株分け後の経過レポ
近所のホームセンターで購入したリトープス(品種不明)。今回はこちらのリトープスを株分けしてみたいと思います。
株分けしたリトープスは親せきにプレゼントする予定だよ。
11月にホムセンで買ったリトープスを株分けします【2023/2/1】
▲右の大きな株(双子)を2つに分けます
プクプクに育った可愛いリトープ。株分けするため、土は乾かし気味にしておきました。
大きな方の双子を分けました。
こちらは親せき宅へプレゼント。(上写真)
もう片方は、これまでと同じ鉢に植え直しています。(下写真)
どんな風に育つが楽しみですね。
株分けから約2か月経過。片方の株のみ脱皮が始まりました【2024/3/23】
こちらは親せき宅へプレゼントした方の株です。(上写真)
しっかり根付いたようで、脱皮も始まっていますね。
一方、自宅に残した方の株がこちら。(下写真)
脱皮の兆候はまだありません。小さな株の方は脱皮し始めています。
ただ、株に触れるとしっかり抵抗を感じるので、無事に根を張っているようです。
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まとめ
- リトープスを株分けするのに適した時期は暑さが落ち着く秋。地域にもよるが10月頃がベスト
- 株分け前数日は水やりを控え、土を乾かし気味にしておくと作業がスムーズ&根への負担も抑えられる
- 株分けするときは、両方の株に同じくらい根が残るように引き離す
- 株分け後はすぐ水やりせず、7日~10日ほど経ってから水を与えることで根腐れを防ぐ