センペルビウムが根腐れしちゃったかも…。でも根腐れしたかどうか自分では判断できない。このままほったらかしでいいのかな?
センペルビウムは根腐れしたら諦めるしかないの?復活させる方法があるなら試してみたい。
寒さに強く地植えでも育てられるほど丈夫なセンペルビウム。
多肉植物のなかでは強健なセンペルビウムですが、高温多湿に弱く、管理方法によっては根腐れを起こしやすい植物でもあります。
そこで今回は、センペルビウムが根腐れしたときのサインや復活方法、根腐れを回避するコツなどを紹介します。
この記事を読めば、
- センペルビウムが根腐れしたかどうかの判断方法
- センペルビウムの根腐れを引き起こす…!こんなことしてませんか?
- 根腐れしたセンペルビウムを復活させる方法
- 根腐れ回避!センペルビウムを長生きさせるコツ
が分かるよ!
センペルビウムが根腐れしたかどうかの判断方法
センペルビウムは高温多湿に弱く、特に梅雨~夏にかけては根腐れを起こしやすいです。
センペルビウムが根腐れした時の症状には以下のようなものがあります。
センペルビウムが根腐れした時の症状①株元がふにゃふにゃに腐っている
根が腐ると水分や養分を吸い上げることができません。
結果、根から腐敗が始まりそのまま株元、茎、葉へと腐敗が拡がっていきます。
そのため、根腐れに発展している株は茎がふにゃふにゃとし、株がぐらぐらと不安定になります。
センペルビウムが根腐れした時の症状②葉がぶよぶよに腐っている
根が腐敗すると徐々に地上部の葉へと腐敗が拡がっていきます。
葉が溶けたようにぶよぶよと傷んでいたり、葉の色が悪くなって触れるとボロボロ落ちたりすることも多いです。
ここまで根腐れが進行していると復活させることは困難です。
センペルビウムの根腐れを引き起こす…!こんなことしてませんか?
強健なセンペルビウムが根腐れを起こしてしまう間違った管理には、以下のようなものがあります。
センペルビウムの根腐れを引き起こす間違った管理①毎日、水やり
センペルビウムは蒸れを嫌う高山性の多肉植物です。
大切に思うあまり、センペルビウムに毎日水やりしていると高確率で根腐れを引き起こします。
多湿を嫌うセンペルビウムの水遣りは、土がしっかり乾いてかおこなうのが鉄則です。
センペルビウムの根腐れを引き起こす間違った管理②土が湿った状態で夏の直射日光に晒す
土が湿った状態で夏の直射日光に当てると土の中の水温が急上昇し、根が煮えることで腐敗を招く恐れがあります。
地植えの場合、土が濡れた状態で夏の西日に当たると葉や根が傷んで根腐れを起こしやすいです。
センペルビウムの根腐れを引き起こす間違った管理③土が湿った状態で熱くなった床に置く
水やり後の鉢を熱くなった夏のアスファルトの上に直置きしていませんか?
また、水やり後の鉢を直接床暖房の効いた床面に直接置いていないでしょうか?
水温が上昇することで根が煮え、根腐れを招くことがあります。
センペルビウムの根腐れを引き起こす間違った管理④土が湿った状態で0度以下の寒さに晒す
根が湿った状態のまま0度以下の寒さに晒されると根が凍結し、細胞が壊れてそのまま腐敗してしまうこともあります。
寒さに強いセンペルビウムではありますが、過度の寒さに晒される冬は土を乾かし気味に管理する必要があります。
センペルビウムの根腐れを引き起こす間違った管理⑤闇雲に肥料を与える
センペルビウムは多くの肥料を必要としません。
そのため、吸収しきれないほどの肥料分を与えていると浸透圧によって根が傷み、根腐れを引き起こすことがあります。
肥料は植え付け時に土に混ぜ込む緩効性肥料だけで十分です。
センペルビウムの根腐れを引き起こす間違った管理⑥草花用の土を使う
センペルビウムに草花用の土を使っていませんか?
草花用の土は保水性が高く、センペルビウムには適しません。
とにかく蒸れを嫌うセンペルビウムには水はけの良い、多肉植物・サボテン用の土が適しています。
センペルビウムの根腐れを引き起こす間違った管理⑦窓を閉めた室内に置きっぱなし
センペルビウムを窓を閉め切った室内に置きっぱなしにしていないでしょうか?
センペルビウムは観葉植物と違って耐陰性がほとんどありません。窓を閉め切った室内は風通しが悪く土が乾きにくいです。
室内に置きっぱなしだと根腐れだけでなく、カビ、害虫、徒長などのトラブルも起こしやすくなります。
センペルビウムの根腐れを引き起こす間違った管理⑧2年以上植え替えていない
いくら丈夫なセンペルビウムも、2年以上植え替えないままだと鉢の中が根で詰まって水はけが悪くなります。
また、土は経年によって粒が崩れて団子状に固まりやすくなります。
根詰まりと土の劣化は鉢内の排水性を低下させ、根腐れを引き起こしやすくなります。
センペルビウムはとっても強健な多肉植物。気温が許す限りは屋外で管理することで丈夫な株に保てるよ!植え替えは2年に1回程度、回復力の高い春か秋に済ませよう。
根腐れしたセンペルビウムを復活させる方法
すでに根が腐った株を復活させることはできません。ただし、まだ硬い葉や茎が残っているなら復活の可能性があります。
まずは土が乾くまでは水遣りを控え、明るく風通しの良い場所で見守りましょう。
根腐れしたセンペルビウムの復活方法 手順①硬い葉や茎が残っているか確認
センペルビウムの根腐れが疑われる場合、まずは硬い葉や茎が残っていないか確認します。
もし、まだ硬さや張りの残っている葉や茎があるなら、挿し木や葉挿しで復活させられるかもしれません。
根腐れしたセンペルビウムの復活方法 手順②茎をカットし土に挿す
硬い茎や葉が残っている場合、切れ味の良い清潔なハサミでカットします。
茎は乾いた土に挿して発根を待ち、葉は付け根から優しく取って乾いた土の上に転がしておきましょう。
うまくいけば半月ほどで発根します。
根腐れしたセンペルビウムの復活方法 手順③うまくいけば発根、そのまま育てられる
発根後は徐々に明るい場所へ移動し、そのまま通常の管へ移行します。
切り取った元株もうまくいけば子株が複数出てくることもあるので、しばらくは捨てずに明るく風通しの良い場所で管理してみてください。
ただし、明らかに腐敗し嫌なニオイ(酸っぱいようなニオイがすることが多い)がある場合は、他の植物に腐敗が拡がる前に処分するのが良い。
根腐れ回避!センペルビウムを長生きさせるコツ
根腐れを回避しつつ、センペルビウムを長生きさせるためには以下3つのポイントを押さえておく必要があります。
根腐れ回避!センペルを長生きさせるポイント①水やりは時期によって頻度、タイミングを変える
センペルビウムは時期によって水やり頻度、タイミング、量や時間帯を微妙に変える必要があります。
タイミング | 頻度、時間帯の目安 | |
春、秋 | 土が乾いたタイミング | 月に3~4回ほど。土の乾き具合を見ながら。午前中に済ませるのが理想 |
梅雨~夏 | 土が乾いてさらに3~4日ほど経ってから | 月に1回程度。できるだけ涼しい早朝か日暮れ後におこなう。晴天が続きそうな日の初日におこなうのが理想 |
冬 | 土が乾いてさらに3~4日ほど経ってから | 月に1回程度。できるだけ暖かい午前中、晴天が続きそうな日の初日におこなうのが理想 |
地植えの場合は基本、雨水のみで大丈夫。ただし梅雨時期は長雨に注意。根腐れを防ぐためにも水はけの良い土を使うことが重要だよ!
根腐れ回避!センペルを長生きさせるポイント②明るく風通しの良い場所で育てる
どんなに正しく水やり管理していても、日当たり・風通しが悪いと光合成がおこなえず、土もなかなか乾きません。
7日以上土が湿っていると根腐れのリスクが高まります。センペルビウムは屋外で管理するのが基本です。
センペルビウムは北海道の屋外でも冬越しできるほど丈夫。霜や雪に晒されても春には新芽を出すほど強いんだ。ただし、高山性の多肉植物であるセンペルビウムは暑さと蒸れに弱い。梅雨~夏にかけては半日陰に移動するのがおすすめ。地植えの場合は日よけや遮光ネットを使って。
根腐れ回避!センペルを長生きさせるポイント③通気性に優れる土と鉢を選ぶ
どんなに正しく管理していても、肝心の土と鉢がセンペルビウムに合っていなければ根腐れのリスクを高めてしまいます。
- センペルビウムに適した土…水はけの良い土。多肉植物やサボテン用の土が◎。草花用の土だと保水性が高すぎて蒸れやすくなる。草花用の土を使う場合は、赤玉土(小粒)や鹿沼土(小粒)、パーライトなどを半分ほど混ぜ込んで水はけを良くする
- センペルビウムに適した鉢…蒸れに弱いため、通気性・排水性に優れる鉢が良い。おすすめは素焼き鉢。多孔質なため通気性に優れる素焼き鉢はセンペルビウムとの相性抜群
プラスチック鉢を使う場合は鉢底穴が十分に開いているものを選ぼう。鉢の素材だけでなく、鉢スタンドやポットフィートなどを使って鉢底の通気を確保してやるのも良い。(下写真)
※ちなみに上写真はダイソーで購入した「トイレットペーパースタンド」。小さめの鉢を浮かせるのに丁度いい大きさです。
まとめ
- センペルビウムが根腐れした時の症状には「株元がふにゃふにゃに腐る」「株に触れるとぐらぐら不安定で茎が委縮」「葉がぶよぶよに腐る(溶ける)」などがある
- センペルビウムの根腐れを引き起こす間違ったお手入れには、「毎日水やりする」「土が湿った状態で高温に晒す(直射日光や床面からの熱)」「土が湿った状態で0度以下の寒さに晒す」「闇雲に肥料を与える」「草花用の土を使う」「窓を閉めた室内に置きっぱなし」などがある
- 根腐れが疑われる場合でも、まだ硬い茎や葉がはれば挿し木や葉挿しで復活できる可能性もある
- センペルビウムを根腐れさせないコツは「水やり頻度、タイミングを時期によって微妙に変えること」「明るく風通しの良い場所で育てること(基本は屋外管理)」「通気性に優れる土と鉢を選ぶ」の3つ