多肉植物の中には寒さに弱いものもあるって聞いた。でも、どの多肉が寒さに弱いのがイマイチ分からない…。
寒さに強いと聞いていた多肉植物を弱らせてしまった…。多肉植物を寒さから守るコツを教えて?
冬の到来とともに寒さが厳しさを増すこの時期、多肉植物の冬越しが心配になることもあるでしょう。
中には寒さに弱い多肉植物も存在するんです。
この記事では、寒さに弱い多肉植物の特徴や寒さ対策について解説します。
冬を乗り越えることで、多肉植物の美しさを改めて感じられるよ。寒さに弱い多肉植物への対策について知っておこう!
多肉植物、寒さに弱い品種はコレ!
観葉植物に比べると比較的寒さに強いといわれる多肉植物ですが、なかには寒さに弱いものもあります。
寒さに弱い多肉植物①アロマティカス
アロマティカスは寒さに弱い多肉植物です。耐えられる寒さは8度程度まで。
寒いと葉が溶けたように崩れて復活が難しくなります。
株元が木質化した株は寒さに強くなるため、筆者は木質化した株は屋外で冬越しさせています。
ただ、アロマティカスは木質化すると見た目が悪くなるのと、香りが弱くなるというデメリットもあります。
寒さに弱い多肉植物②カランコエ属(例:月兎耳、子宝草、胡蝶の舞など)
多肉植物の中でもカランコエの仲間は寒さに弱いです。
耐えられる寒さは5度程度までですが、断水気味に管理すれば2~3度くらいまでは耐えられることもあります。
セダムやエケベリアなどに比べると寒さに弱い傾向。0度以下の寒さに当て続けていると徐々に弱っていくよ。0度以下になりそうなら夜間のみ室内へ避難させるのがおすすめ。
寒さに弱い多肉植物③ディスキディア
ぷっくりとした葉が可愛いディスキディアもまた、寒さに弱い多肉植物のひとつです。
10度以下の寒さに当たり続けていると徐々に葉が傷み、最悪の場合そのまま弱って枯れてしまいます。
乾燥に強くて丈夫なディスキディアだけど、寒さには弱いから気を付けてね。
寒さに弱い多肉植物④ハオルチア
ぷっくりとした葉が美しいハオルチア。クリスタルプランツとも呼ばれる人気の多肉植物です。
ハオルチアも多肉植物の中では寒さに弱く、耐えられるのは3度程度までです。
寒さに弱い多肉植物⑤アナカンプセロス
人気急上昇中の多肉植物です。
品種によって耐寒性は異なりますが、寒さに弱いものは10度以下にならないよう注意して管理します。
国内で見かけることの多いものにはピンク色の葉がキュートな「桜吹雪」があります。
寒さにはあまり強くないため、0度以下の寒さに当たらないよう注意する必要があります。
多肉植物は一般的には寒さに強いと思われがちだけど、実際には上記のように寒さに弱い品種も存在するんだ。寒冷地では冬の管理に注意が必要。ただ、寒さ対策をしっかりすれば冬越し可能だよ。
寒さに弱い多肉植物たちの寒さ対策
寒冷地で多肉植物を育てる際には、冬の間は特に注意が必要です。以下に冬の管理方法をご紹介します。
室内管理に切り替える
冬の寒さによって多肉植物が弱るため、室内で管理することが重要です。
室内で適切な環境を提供することで、多肉植物を寒冷地でも健康な状態に保つことができます。
気温のチェック
屋外で育てていた多肉植物は、最低気温が氷点下になる前に室内に移動させる必要があります。
週間天気予報を確認し、氷点下の気温が予想される場合は早めに対策を取りましょう。
また、一時的に氷点下の気温が続く場合は霜よけのシートを使用することも有効です。
土の水分量に注意する
土が湿った状態で寒さに晒されると根が冷え、そのまま弱ってしまうことが多いです。
また、冬は生長が鈍ることで土が乾きにくくなります。
耐寒性を高めるためにも、冬は土を乾かし気味に管理するのが基本です。
冬の水遣りは、土が乾いてさらに3~4日ほど経ってから、土の約1/3が湿る程度の水を与えて。目安は月に1回程度。7日以上土が湿っていると根腐れの危険性が高まるから注意。
枯れ葉の取り扱いと虫・病気の予防
枯れ葉を取り除く際には、同時に虫や病気が発生していないかもチェックしましょう。
枯れ葉をそのまま室内に入れると、虫や病気も一緒に室内に持ち込まれる可能性があります。
早めに発見し、適切な予防策を取ることが重要です。
室内への移動
寒冷地では、冬の間は基本的に室内管理が必要です。多肉植物を寒さ対策として鉢ごと室内に移動させることがおすすめです。
ただし、室内のスペースには限りがあるため、多肉植物の数を調整することが重要です。
保温材の利用
多肉植物の冬越しには、鉢に保温材を使用する方法も効果的です。
保温材を鉢の外側に巻いたり、鉢の下に敷いたりすることで、鉢内の温度を一定に保つことができます。
発泡スチロールやプチプチなどを保温材として活用しましょう。
果物を包んでいる緩衝材を鉢にはめ込むのもおすすめ。筆者はリンゴの緩衝材を再利用しているよ。(上写真)
防寒シートの使用
寒冷地での冬越しには、防寒シートを使う方法もあります。
防寒シートを植物の周りにかけることで、冷たい風や霜から多肉植物を守ることができます。
定期的な観察と管理
寒冷地での冬越しには、定期的な観察と管理が必要です。
多肉植物の状態を確認し、必要に応じて水やりや肥料の調整を行いましょう。
寒さに強い多肉植物をチョイス
寒冷地では寒さに強い多肉植物を選ぶことも重要です。
たとえば「センペルビウム」は霜や雪に晒されても枯れにくく、北海道の屋外でも冬越しできるほど寒さに強い多肉植物です。
センペルビウムは高山性の多肉植物。マイナス10度程度までは耐えられるよ。中にはマイナス30度まで耐えられるものも。とにかく寒さに強い多肉が欲しい人に超おすすめ!子株も増えやすいよ。
多肉植物、寒い冬の楽しみはなんといっても紅葉!
多肉植物の冬の魅力は何といっても紅葉です。
寒さに当たることで葉の色が変化
寒さに耐えるために、多肉植物は赤やピンク、紫、黄色などの美しい色合いに変化します。
これは、多肉植物が水分を蓄えることによって起こる細胞内の色素の反応です。
気温が下がると、葉先から色づいていきます。最初は赤やピンクが現れ、次第に全体に色が広がっていきます。
寒さによって色づくと同時にキュッと引き締まる姿も、またイイ!
寒さに当たることで苗自体が丸くなり、鮮やかな紅葉が見られます。
夏は緑色で統一されていた多肉植物たちが、冬になると個性豊かな色合いを見せてくれるのです。
一年間の手入れや育成の成果が冬に最大限に現れます。
日光を十分に当てることでより美しく紅葉する
多肉植物を育てる喜びや楽しみは、冬になることでさらに高まります。
寒さにも負けず、美しい色で魅了してくれる多肉植物たちに出会えることは、なんとも幸せなことです。
ただし、寒さに弱い多肉植物は室内で保護したり、寒さに適した環境を整える必要があるよ。多肉植物を冬季に育てる際は、しっかりと管理して楽しもう!
よくある質問
Q1. 冬の多肉植物の水やりについて教えてください。
A1. 冬は多肉植物の成長が遅くなるため、水やりの頻度を減らしましょう。
冬の水遣りは、土が乾いてさらに3~4日ほど経ってから、土の約1/3が湿る程度の水を与える程度で十分です。
Q2. 多肉植物を冬越しする際、室温は何度が適切ですか?
A2. 冬季の室温は10度から15度程度が適切です。
室内が暖か過ぎると成長が促進され、植物が休眠できなくなるので注意します。
窓を閉め切りがちになる冬は蒸れに注意。室内で管理する場合はサーキュレーター必須だよ。
Q3. 害虫の駆除方法を教えてください。
A3. 害虫は冬季でも発生することがあります。手で取り除く、殺虫剤を使用する、石鹸水で拭くなどの方法が有効ですが、使用する薬剤には注意しましょう。
多肉植物は蒸れや乾燥、高温に晒されると害虫が発生しやすい。土にはあらかじめオルトランDXを混ぜ込んでおくのがおすすめ。害虫予防に効果的な薬剤だよ。
Q4. 冬の間、多肉植物に肥料を与えるべきですか?
A4. 多肉植物は冬季に成長が鈍るため、肥料は必要ありません。春から夏にかけて成長が活発になる時期に与えるようにしましょう。
不要な肥料は根を傷める原因になることもあるよ。冬は「生長」よりも「寒さ対策(=現状維持)」に焦点を当てて管理しよう!
多肉植物、寒さに弱い品種はコレ!寒さから守り抜くコツは?【まとめ】
多肉植物は寒さに弱い品種も存在しますが、適切な管理方法を行うことで冬季でも健康に育てることができます。
寒冷地での冬越し方法として、室内での管理や地植え、保温材の利用、防寒シートの使用などがあります。
寒さに耐えるためには、定期的な観察と管理が必要です。寒冷地にお住まいの方は、これらの方法を参考にして、冬季でも多肉植物を楽しんでください。