多肉植物「ゴーラム」の葉がポロポロと落ちてお悩みの方。
葉が落ちるのが株元付近の古い葉っぱ数枚のみであれば、新陳代謝である可能性が高く、あまり心配する必要はないでしょう。
ただ、新しい葉まで落ちたり、落ちる葉の枚数が明らかに多いようなら要注意!
放っておくとそのまま弱って枯れてしまう恐れもあります。
そこで今回は、ゴーラムの葉が落ちる原因と対処法についてくわしく紹介します。
ゴーラムの葉が落ちるときによくある原因
新しい葉まで落ちたり、落ちる葉の枚数が明らかに多い場合、以下のような原因が考えられます。
水のやりすぎ(特に冬は注意)
多肉植物は水を蓄える能力が高く、水のやり過ぎは根を腐らせる原因になります。
土が完全に乾く前に水を与えていると、根が蒸れて根腐れを引き起こします。
特に生育が鈍る真夏と真冬は、水のやりすぎによる根腐れを起こしやすいです。
光線不足
ゴーラムは観葉植物と違い、耐陰性がほとんどありません。
そのため、あまりにも日当たりが悪いと徐々に株が弱り、そのうち葉を落として枯れてしまいます。
特に室内管理の場合は光線不足に陥りやすいです。
寒さ(0度以下)
ゴーラムの生育適温は20度~25度くらいです。
極端な暑さや寒さに晒されるとストレスを受け、葉が落ちることがあります。
特に冬は霜、雪に当たると細胞が壊れてぶよぶよに傷んでしまいます。
害虫被害
ゴーラムは害虫被害を受けにくいですが、暖かく乾燥した場所に置いていると、コナカイガラムシ等の小さな害虫が付くことがあります。
例えばコナカイガラムシが付いた場合、放っておくと葉が落ちて最悪の場合、株自体を枯らされてしまうこともあります。
ゴーラムの葉が落ちるときの対処法
ゴーラムの葉が落ちるときの対処法を状況別で解説します。
水のやりすぎが疑われる場合
- 一旦、水やりを控えて土が完全に乾くまで明るく風通しの良い場所で休ませる
- 回復の兆しが見えない場合は、鉢から取り出して腐った根を取り除く
- 白く弾力のある根が残っていれば水はけの良い清潔な土に植えつける
- 腐敗が株元まで拡がっているなら、まだ硬い茎をカットして挿し芽にする
- 直射日光を避けた明るく風通しの良い場所で発根を待つ
- 10日ほど経ったら徐々に水やりを再開
- 1か月ほど経って問題なければ肥料も再開(春と秋のみ)
根腐れを起こしている場合、水を与えても根が水分を吸収できないどころか、腐敗を進行させてしまうこともあります。
生育が鈍る真夏と真冬は、土が完全に乾いてさらに3日ほど経ってから、土の約1/3が湿るくらいの量の水やりで十分です。
5度以下なら断水して凍結を防ぎます。
光線不足が疑われる場合
- 明るく風通しの良い場所へ移動。室内なら南~東向きの窓際がベスト
- 気温が許す限りは屋外で管理するのが理想。耐えられる寒さは0度くらいまで。心配な場合は5度以下になるようなら室内へ移動する
- すでに間延びした茎は元に戻せない。樹形を整えたいなら春先に切り戻すのがおすすめ
気温が許す限りは屋外で管理するのが理想です。
屋外なら雨ざらしにならない軒下に置き、夏場のみ直射日光を避けた半日陰~日陰へ移動します。
室内なら南~東向きの窓際に置き、できれば窓を開けて風通し良くしておきます。
寒さによるダメージが疑われる場合
- 0度以下になりそうなら室内へ移動しておく
- すでに葉の細胞が壊れてぶよぶよになった葉や茎は復活できない
0度以下の寒さに当たると細胞が壊れてブヨブヨになります。こうなってからでは手遅れです。
屋外管理の場合、天気予報をチェックして最低気温が0度を下回りそうなら、前の晩に室内へ移動しておきます。
心配な場合は、5度以下なら室内の南~東向きの窓際に置くのが安心です。
害虫が疑われる場合
- 葉の付け根や茎に白い綿状のものが付いていないかチェック➡ピンセットや綿棒等で早めに取り除く
- 見慣れない粒々や蜘蛛の巣状のものが付いていないかもチェック➡ピンセットや綿棒等で早めに取り除く
- 取っても再発するようなら「ベニカxネクストスプレー」を吹きかける
コナカイガラムシは白い綿状の見た目をした害虫です。
早めに取り除けば被害が拡がることは少ないですが、取っても再発するようなら殺虫剤の使用を検討しましょう。
おすすめは、害虫の退治と病気の治療をいっぺんにしてくれる「ベニカネクストスプレー」です。
▲使用前は容器をよく振ります。
使用時は鉢を屋外へ移動し、株から30cmほど離れた場所から全体に噴射します。
ゴーラムってどんな多肉植物?
ゴーラムは「金のなる木」と同じクラッスラの仲間に属する多肉植物です。
「宇宙の木」や「トランペットジェイド」などとも呼ばれます。
トランペットのような葉を持つ
葉は筒状で、先端がやや膨らんでいるのが特徴です。
葉の形がトランペットや指のように見えるため、「トランペットジェイド」とも呼ばれます。
葉の色は通常緑色ですが、光の当たり具合によっては赤く紅葉します。
成長とともに下葉を落として木質化する
ゴーラムは成長とともに古い葉を少しずつ落とし、株元が木質化していくのが特徴です。
幹を太くしたいなら、気温が許す限りは屋外で管理するのが良いでしょう。
成長はゆっくり。盆栽としても人気
ゴーラムは成長が比較的ゆっくりでコンパクトに育つため、室内での栽培にも適しています。
樹木のように幹が太くなるため、盆栽としても人気があります。
明るい場所に置き、水やりは土が完全に乾いてから
丈夫な株に育てるなら、気温が許す限りは屋外で管理するのが理想です。
日当たりの良い場所を好みますが、半日陰でも育ちます。
高温多湿を嫌うため、土は水はけの良い物を使い、水やりは土が完全に乾いてから行うのが基本です。
葉挿しや挿し芽で簡単に増やせるのも魅力
ゴーラムは、葉挿しや挿し芽で初心者でも簡単に増やせます。
伸びすぎた茎は捨てずに、切り口を乾燥させてから乾いた土に挿してみてください。
うまくいけば14日~1ヵ月ほどで発根し、そのまま育てることが可能です。
ゴーラム(宇宙の木)の葉が落ちる原因は?状況別の対処法【まとめ】
- 新しい葉や落ちる葉の枚数が明らかに多い場合、根腐れや極端な寒さ、光線不足、害虫被害などが疑われる
- 根腐れが疑われる場合は土が完全に乾くまで水やりはストップ。それでも回復の兆しが見られないなら鉢から取り出し、傷んだ根を取り除いて土を交換する。腐敗が株元まで進行している場合は、まだ硬い茎や葉を使って挿し芽や葉挿しで復活させる
- 光線不足が疑われるなら、今より明るい場所へ移動する。ただし、真夏の直射日光は避けて
- 寒さで細胞が壊れぶよぶよに傷んでからでは復活は難しい。冬、屋外で管理を続ける場合は、前の晩に天気予報をチェック。最低気温が0度以下になるようなら、前の晩に室内へ移動しておく
- 害虫被害が疑われるなら葉の裏や付け根、茎などをこまめにチェック。白い綿状のものやベタベタしたもの、蜘蛛の巣や見慣れない粒々が付いているようなら早目に取り除く。再発するようならベニカXネクストスプレーを散布
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