ハオルチアの色が何となく悪い…。買った時は綺麗な緑色だったのに、一体なぜ…?
水も与えてるし、直射日光にも当てていない。色が悪くなる原因はさっぱり思い浮かばない!
ハオルチアを育てている方の中には、このようお悩みの方も多いのではないでしょうか?
結論から申し上げると、ハオルチアの色が黒くなる原因を大きく分けると「寒さ」「強光」「水切れ」の3つです。
今回は、ハオルチアの色が悪くなるさらに具体的な原因とその対処法、色が悪くなった株を復活させた方法を実際の写真付きで紹介します。
ハオルチアの色が黒くなる原因と対処法
ハオルチアの色が悪くなる原因は寒さや蒸れ、強光や乾燥によるストレスです。具体的には以下のようなものがストレス原因となります。
ハオルチアの色が悪い原因①寒さ
ハオルチアは寒さが苦手な多肉植物です。耐えられるのは5度程度までで、冬は寒さで生育が緩慢になります。
寒さに当たり続けていると徐々に葉が紅葉し、赤茶けたようなくすんだ色になります。
対処法
- ハオルチアが耐えられる寒さは5度程度まで。とはいえ、美しい葉色を保ちたいなら最低でも10度はキープ
- 冬は寒さによってどうしても葉色がくすみやすいと認識しておく
- 春になり気温が上がってくると水分を吸収する力も戻り、すこしずつ鮮やかな緑色を取り戻すことが多い
ハオルチアの色が悪い原因②直射日光による葉焼け
ハオルチアは直射日光が苦手です。
強い光に当たると葉焼けを起こして葉がくすんだ色になったり、白く抜けたような色になったりします。
対処法
- 直射日光に当てないこと。屋外なら半日陰、室内なら南~東向きの窓際に置き窓越しの光を当てる。直射日光が当たる場合はレースカーテンで調節
- 遮光ネットを使用する
- すでに色が抜けて白っぽくなった葉に関しては復活が難しい
人も強い光に当たっていると日焼けする。日焼けがひどいと肌が赤くなって傷んでしまう。ハオルチアも人間の日焼けと同じようなメカニズムで葉焼けを起こしているんだね。くすむ程度の葉焼けなら、場所を見直すことで自然と元の色に戻ることが多いよ。
ハオルチアの色が悪い原因③単純に水が足りてない
ハオルチアは多肉植物の中では比較的水を好むタイプです。
あまりにも土が乾燥した状態が続くと光合成が制限され、葉の色も徐々にくすんできます。
対処法
- 春と秋…土が乾いたタイミングで鉢底から水が流れ出るくらいたっぷりと水やりする(週に1回程度)
- 夏と冬…土が乾いてさらに2~3日ほど経ってから、土の約1/3が湿る程度の量の水を与える(月に1回程度)
夏と冬は極端な高温や低温に晒されることで、ハオルチアの生長が緩慢になる休眠期。根が水分を吸収する力も弱まっているから、水を与えすぎると鉢内が蒸れて根腐れを起こすリスクが高まるよ。
ハオルチアの色が悪い原因④水のやりすぎ、蒸れ(根腐れ)
水のやりすぎや蒸れ、過度の冷え込みなどによって根腐れを起こしている場合、いくら水やりしても水を吸い上げることができません。
この場合の対処法は以下の通りです。
対処法
- 鉢から取り出してみる
- 根が黒く傷んでボロボロなら取り除き、水はけの良い土に植えつける
- 根が白くて弾力があり、健康そうなら十分な深さのある鉢に再度植え付ける
腐った根を放置していると腐敗が拡がってしまう。できれば、春か秋の回復力の高い時期に植え替えるのが理想。ちなみに、ハオルチアは根が深く張る性質を持つから、鉢は最低でも深さ10cmほどあるものが良い。ハオルチアに適した鉢については以下記事も参考にしてみてね。
ハオルチアの色が悪い原因⑤根詰まり
ハオルチアの根っこが鉢内で詰まっていると、根がうまく水分を取り込めません。
根詰まりを放置すると葉の色が悪くなるだけでなく、鉢内が蒸れることで根腐れを起こすリスクも高まります。
対処法
- 1~2年に1回、春か秋に根がすっぽり収まるサイズの鉢に植え替える
ハオルチアは根が真下に向かって深く伸びる直根性植物。鉢の深さが足りないと根がうまく育たないんだ。ハオルチアを育てるなら、株のサイズにもよるけど、最低でも深さ10cmは欲しい。
ハオルチアの色が悪い原因⑥病害虫
ハオルチアは害虫が付きにくい植物です。
とはいえ、風通しが悪かったり空気が乾燥していたり、埃っぽいような場所にハオルチアを置いていると害虫が付くこともあります。
対処法
- 葉がベタベタしたり白い綿状のものが湧いたり、見慣れない粒々や蜘蛛の巣状のものが湧く➡株元や葉の隙間に害虫が寄生している可能性あり
- 害虫の可能性がある場合➡数が少ないならピンセットや綿棒などで確実に取り除く➡数が多い、すぐ再発するなら殺虫剤の使用を検討
害虫被害を最小限に抑えるなら早目の対処が必須!虫の種類が分からない場合は「ベニカネクストスプレー」がおすすめだよ。
☆★害虫被害を未然に防ぐためにも、土にはあらかじめ「オルトランDX」を混ぜ込んでおくのがおすすめ↓↓
実演!色の黒いハオルチアを復活させた方法
ここからは筆者が実際に、色の悪くなったハオルチアをぷりぷりに復活させた様子を紹介します。よかったら参考にされてくださいね。
葉焼けと蒸れで色の悪いハオルチア【2022/9/25】
糸を葉に滑り込ませ、クロスさせるようにして茎を全体の2/3ほど切り取ります。
切り取った茎は土に挿しやすくするため、あらかじめ下葉を取っておきます。
下葉を取ったハオルチアの茎は、乾いた清潔な土に挿して発根を待ちます。
すぐに水やりすると切り口が腐敗する恐れがあるためです。
そして、頂点の葉を切り取られた元株がこちら。↓↓
根が詰まっているのでしょうか。根が水分を求めて土の表面に出てしまってます。
鉢から取り出して見ると…。↓↓
すでに黒く傷んだ根が沢山出てきました。腐敗した根は少し触れるだけでボロボロと落ちます。
腐った根を取り除き、まだ生きている白い根っこのみを残しました。
その後、根がすっぽり入るサイズのプラスチック鉢に植え付けます。
こんな感じ。気温が丁度良い時期なので、このまま屋外で管理を続けます。
遮光ネットを張った棚に置いて、10日ほど経ったら水を与えます。
底から水が流れ出るくらい水を与えたら、直射日光の当たらない明るい場所で休ませます。
今回は西日が怖かったので遮光ネットを使用しました。
胴切りから約1ヶ月経ち、元株から子株が出てきた【2022/10/23】
カットと植え替えをしてから1ヶ月程経ちました。
挿し芽にした方はあまり変化ありませんが触れると抵抗があり、しっかり根が張ったことが分かります。
元株の方は子株が複数出始めましたね。(上写真)
胴切りから約6か月経ち、植え替え【2023/3/19】
早くも鉢底から根が出てきたので、やや深さのある鉢に植え替えました。
少しずつ暖かくなってきたので、土が乾く速度も速くなってきた気がします。
胴切りから約8か月経ち、鮮やかな色とプリプリな葉が復活【2023/5/23】
生育期を迎えて葉の色が明るくなってきました。
挿し芽で増やした株も元株も、どちらも色鮮やかで葉もふっくらぷりぷりに復活です!
ハオルチアの色が悪い時によくある質問【Q&A】
直射日光に当ててないし、水も与えているのに色が良くならない…
寒さに当たっていませんか?ハオルチアは多くの多肉植物に比べ、あまり寒さに強くありません。
冬に色が赤茶色くくすむ場合、寒さによって色が濃くなっている可能性があります。
寒くも無いのに水やりしても色が悪いまま…という場合、根腐れを起こしていないか?害虫が付いてないか?根詰まりしてないか?も確認してみてね!
葉が伸びて形が悪い。全体的にくすんだ色合いで綺麗じゃなくなってしまった…
葉が伸びて形が乱れてしまった場合、日光不足による徒長によって葉が間延びしている可能性が高いです。
すでに徒長した葉を元に戻すことは困難なため、春先に胴切りして仕立て直すことをおすすめします。
今回の記事の後半で紹介した方法を試してみてね。テグスがなければ糸で胴切りすることもできるよ。
ハオルチアが黒くなる原因と対処法!復活させる方法も紹介【まとめ】
- ハオルチアの色が悪くなる原因は大きく3つに分けられる。それが「寒さ」「強光」「水切れ」。
- 上記3つどれにも当てはまらないという場合、すでに根がダメージを受けて根腐れを起こしていることが多い
- 原因が分らない場合は鉢から株を取り出して根の状態を確認してみる。腐った根があれば取り除き、根がすっぽり入るサイズの鉢に植え替える(春か秋におこなうのが理想)