
リトープスがずっとしわしわのまま…。このまま溶けてしまわない?

大切に育ててきたリトープスが冬なのにしわしわ。脱皮にしては時期が早すぎるし…なんで?
しわしわになったリトープスにお悩みの方。
今回は、リトープスがしわしわになった時の主な原因と対処法をくわしくご紹介します。
リトープスがしわしわになる時の原因と対処法

リトープスがしわしわになる時に考えられる原因は以下の通りです。
| 状況 | 脱皮のサイン | 乾燥によるしわしわ | 
|---|---|---|
| 時期 | 冬〜春 | 夏〜秋 | 
| 葉の色 | 少しくすむ・割れ目ができる | 全体がカサカサ・色が薄くなる | 
| 対処法 | 水やりせず見守る | 土の1/3が湿る程度に潅水 | 
原因①脱皮の前兆

リトープスは1年に1回、春先になると古い葉を落として新しい葉を出す珍しい植物です。
その様子はまるで脱皮しているかのよう。
新しい葉を出す際は古い葉がしわしわになってくるため、冬から春にかけてしわしわになる場合は脱皮の前兆と考えられます。
脱皮の前兆によって葉がしわしわになる時の対処法

- 明るく風通しの良い場所に置いて見守る。放置
 - 水やりは基本控える
 

脱皮をスムーズに進めるためにも、脱皮中は植え替えたり水を遣り過ぎたりするのはできるだけ控えるのが無難だよ。
原因②過度の乾燥

リトープスがしわしわになる時に考えられるもうひとつの原因が過度の乾燥によるものです。
冬から春にかけてのしわしわは脱皮が関係していることが多いですが、それ以外の時期にシワシワになる場合は過度の乾燥が考えられます。
とはいえ、闇雲に水を与えてはいけません。
リトープスがしわしわな時はまず土の状態を確認
- 土がカラカラに乾いている➡土の約1/3が湿る程度で水を足して様子をみる
 - 土が湿っている➡土が完全に乾くまでは水やりを控えて明るく風通しの良い場所へ
 
夏は葉がしわしわになるくらいまで水を控えても大丈夫。
梅雨~夏は水の遣り過ぎに注意。リトープスは乾燥には強いから、20度以下になってきたタイミングで水遣りを再開すれば復活することが多いです。

リトープスは夏場の蒸れと暑さに弱りやすい。
原因③根腐れ・根の衰弱/根の問題
見た目がしわしわでも、土が湿っているのに回復しない場合は、根が傷んでいるかもしれません。
古い根が腐っていたり、長期間の過湿で酸素が足りずに弱っていると、吸水ができなくなります。
💡対処法
株をそっと鉢から抜き、根の色を確認しましょう。
黒っぽくブヨブヨしている根は腐っているサインです。腐った部分を清潔なハサミで取り除き、
水やりタイミングのズレ/気温・湿度誤差
リトープスは気温によって吸水リズムが変わる植物です。
生育期(秋〜春)は少量の水を月に1〜2回ほど与えますが、夏の高温期は断水気味に。
このリズムがずれると、水分が吸収できずにしわが出ることがあります。
対処法
- 春・秋(生育期):月1〜2回、気温が20℃前後の日に少量の水
 - 夏(休眠期):断水。風通し重視
 - 
冬(脱皮前):水を控えめにし、しわが出ても見守る
 
種類・個体差による生育期のズレ
リトープスは原産地(ナミビア・南アフリカ)によって微妙に生育タイミングが異なります。
同じ環境下でも、品種によって「動く時期」がズレることがあり、結果として一方がしわしわに見えることがあります。
対処法
同じ鉢で複数品種を育てている場合は、個体ごとの様子を見ながら水やりを調整します。
1つの株がしわしわでも、別の株がぷっくりしているなら問題ないケースもあります。
水をやってもしわが取れない…そんなときのチェックリスト

「たっぷり水をあげたのに、リトープスのしわが全然戻らない…」
そんなときは、根や環境のトラブルが隠れているかもしれません。
焦って水を増やすよりも、以下のポイントを順にチェックしてみましょう。
① 土の湿度・鉢の排水性を確認する

まず確認したいのが、土の状態です。リトープスは根腐れしやすい多肉植物なので、常に湿ったままの土はNG。
指で軽く触れて「ひんやり湿っている」「底穴から水が出ない」場合は、排水性の悪化が考えられます。
底穴が詰まっていたり、鉢底石が入っていない・用土が細かすぎると、水が溜まりやすくなります。
👉 対処法
- 鉢底の詰まりをチェックし、古い土は新しい多肉植物用の用土に入れ替える。
 - 鉢底石を敷き、風通しのよい場所に置く。
 
② 根・根鉢の状態チェック(軽く鉢から出して確認)
土に問題がなければ、根の健康状態を確かめましょう。
根腐れや根詰まりを起こしていると、水をあげても吸収できません。
鉢を軽く横に傾けて、根鉢をそっと抜き取ります。
黒く変色・ドロドロに溶けた根は根腐れ、反対に白くカサカサな場合は乾きすぎ・根枯れです。
👉 対処法
- 病んだ根をカットし、風通しのよい場所で2〜3日ほど乾燥させる。
 - その後、新しい乾いた土に植え替える。
 - 根が生え直すまで水やりは控えめに。
 
③ 肉体(葉・色・ハリ)から見た復活可能性の見極め
しわしわの見た目でも、葉の弾力が残っているかどうかで回復の可能性が変わります。
- まだ少しハリがあり、色も薄く変色していない → 回復見込みあり!
 - ぶよぶよ・透けている・茶色に変色している → 根腐れや枯れの可能性大
 
また、脱皮期にしわが出ている場合は、古い葉が水分を新しい葉に渡しているだけなので心配いりません。
👉 見極めポイント
- 硬さがある → 生きている
 - ぶよぶよしている → 腐敗気味
 - 表皮が薄く透ける → 水分過多
 
④ 焦らず見守るための長期視点をもつ
リトープスは、すぐに変化が現れない植物です。水をあげても、実際にしわが戻るまで数日〜1週間ほどかかることもあります。
根が弱っている時期は、無理に水やりを続けるよりも日当たりと風通しを整えて見守るのが一番。
特に秋〜冬の脱皮前は、水を控えたほうが健康に保てます。
冬にしわしわになったリトープスの管理ポイント

冬になると、リトープスの葉がしわしわになって不安に感じる方も多いでしょう。
しかし、冬のしわしわは必ずしも枯れのサインではありません。
リトープスは「冬型多肉」に分類されるため、この季節に合わせた管理をすることが大切です。
① 冬型多肉としての適切な育て方

リトープスは秋から冬にかけて生長する「冬型の多肉植物」です。
そのため、冬の間に少ししわが出るのは自然な反応の場合もあります。
冬の間は、根が水分を吸い上げにくくなるため、水やりは極力控えめに。
特に脱皮前(2〜3月ごろ)は、水分を吸うよりも古い葉の中で水分を循環させています。
この時期に水を与えすぎると、脱皮前の新葉がふやけて腐ることも。
管理のポイント
- 水やりは月に1回以下、もしくは断水でもOK
 - 直射日光を避け、明るい窓際で管理
 - 湿度を上げすぎない(加湿器の近くはNG)
 
② 室内 vs 屋外:気温管理と霜対策
冬の管理で特に注意したいのが温度差と霜です。
リトープスは意外と寒さに強いですが、霜や氷点下の冷え込みは大敵。
気温が5℃を下回る地域では、屋外よりも室内の明るい窓辺が安心です。
一方で、室内が暖房で暖かすぎると、休眠に入れず弱ることもあります。
「昼は15〜20℃、夜は10℃前後」を目安に、昼夜の温度差を少し保つのが理想です。
チェックポイント
- 屋外管理なら霜よけネットや軒下に避難
 - 室内なら昼間にしっかり日光を当てる
 - 夜は窓際が冷えすぎるので、カーテン内側へ移動
 
③ 室内管理で気をつけたい「蒸れ・換気」対策
冬の室内は暖房の影響で空気がこもりがちです。
リトープスは蒸れに非常に弱いため、通気性の悪い場所に置くと根元から腐ることがあります。
特に注意したいのが「窓辺+結露」。昼間は暖かくても夜に冷えると、鉢の中が湿って蒸れやすくなります。
対策ポイント
- 定期的に窓を開けて空気を入れ替える
 - 鉢の下にすのこやレンガを敷いて、底を浮かせる
 - サーキュレーターを弱めに回して空気を循環させる
 
乾燥気味を保ちつつ、風通しのよい環境を維持することが冬越し成功の鍵です。
筆者の実体験:しわしわリトープスの“復活”は正直むずかしい

リトープスは一度しわしわになると、完全に元のぷっくりした姿まで戻すのはかなり難しいです。
特に日本の気候は、夏の高温多湿と冬の低温乾燥が極端で、原産地の環境とは大きく異なります。
そのため、できるだけ現地の気候に近づけて管理することが重要です。
① 通気性をしっかり確保する
風通しの良い場所に置くことが、リトープスを蒸れや根腐れから守る基本です。
室内ならサーキュレーターを弱めに回す、屋外なら直射日光を避けつつ空気が通る場所に置くと安心です。
② 真夏・真冬の極端な温度に注意
夏の直射日光や高温多湿、冬の霜や氷点下は株を弱らせます。
極端な温度を避け、季節に応じて室内・屋外を使い分けましょう。
③ 日当たりの良い場所で管理する
リトープスは適度な光が必要です。特に朝日〜午前中中心に日光を当てると、生育が安定しやすくなります。
光が不足すると、しわが戻りにくくなることがあります。
④ 水やりよりも「環境維持」を優先する
しわしわになった株は、水をあげるだけでは復活しません。
まずは風通し・日光・温度など環境を整え、株が回復する条件を作ることが大切です。
⑤ ダメージを受けた株の完全復活は難しい
リトープスは成長がゆっくりで、脱皮のたびに株が弱ることもあります。
一度しわしわになった株を元通りに戻すのは、素人では非常に難しいと感じています。
それでも、正しい管理を続ければ株の生命力は保てます。
よくある質問(FAQ)
Q1. リトープスがしわしわでも、水やりしないほうがいいの?
A. 冬〜春の脱皮期は水やりNGです。古い葉がしぼむのは新しい葉に水分を渡しているサイン。土がカラカラでも、脱皮が終わるまでは我慢しましょう。
Q2. 水をあげてもリトープスのしわが戻らないのはなぜ?
A. 根が水を吸えていない可能性があります。根腐れや根詰まり、脱皮中などが原因で吸水できない状態かもしれません。一度、軽く鉢を抜いて根の状態を確認しましょう。
Q3. リトープスがしわしわのまま溶けてきた…枯れた?
A. 葉が柔らかくなり、透明っぽく溶ける場合は腐敗(蒸れ・根腐れ)です。その株は救出が難しいため、早めに取り除きましょう。健康な株に影響が及ぶこともあります。
Q4. しわしわなのに水をやると裂けるのはなぜ?
A. 脱皮中や水分が急に吸収されたとき、内部の圧力が上がって表皮が裂けることがあります。水やりは少量ずつ、乾いた日に行いましょう。
Q5. 冬に完全断水してもリトープスは大丈夫?
A. はい、大丈夫です。リトープスは体内に水をたっぷり蓄えています。冬は根の活動が鈍るため、水を与えなくても数か月耐えられます。
Q6. リトープスのしわが取れるまで、どれくらいかかる?
A. 環境にもよりますが、正しい管理を続ければ2〜4週間ほどでハリが戻ることが多いです。脱皮の場合は新葉が出るまで1〜2か月かかります。
Q7. 脱皮と枯れの見分け方は?
A. 脱皮中は葉の中心が割れて新葉が見えるのが特徴。枯れの場合は色がくすみ、指で押すとブヨブヨして中が溶けています。触っても弾力があるなら脱皮の可能性が高いです。
Q8. 室内で育ててもしわしわになるのはなぜ?
A. 日照不足や風通しの悪さが原因です。冬の室内は暖房で乾燥しやすく、光量も不足しがち。南向きの窓際+サーキュレーターで環境を整えると改善しやすいです。
Q9. しわしわのリトープスを復活させる方法は?
A. 土が完全に乾いてから、鉢底から少し流れる程度の水を与えるのが基本です。根腐れがない場合は、数週間で少しずつふっくらしてきます。
Q10. リトープスを乾燥させすぎると枯れる?
A. すぐには枯れません。むしろ湿気に弱いため、「やや乾燥気味」がベスト。長期の断水よりも、蒸れ・過湿のほうが致命的です。
まとめ
- リトープスがしわしわになる主な原因は「脱皮のサイン(冬~春の場合)」や「過度の乾燥」などが考えられる
 - 葉のしわしわが脱皮によるものの場合はそのまま静かに見守る。植え替えや過度の水やりは控えて
 - 葉のしわしわが過度の乾燥によるものの場合、まずは土の乾き具合を確認する
 - 土がカラカラなら水を土の1/3ほど与えて様子をみる。ただし葉にしわが寄ったくらいでは枯れないほど乾燥に強いのがリトープス
 - リトープスは乾燥よりも蒸れに気を付けて管理する必要がある。特に梅雨~夏場は蒸れで株が傷みやすいため水の与え過ぎ、風通しの悪さには要注意
 
  
  
  
  
    
