サボテンがふにゃふにゃ…。水をやっても復活しない…。
乾燥に強く手がかからないと思われがちなサボテンですが、管理方法を間違えるとあっという間に弱ってしまいます。
特に、水やりしても復活しない場合は要注意!
そこで今回は、サボテンがふにゃふにゃになる原因と復活させる方法、ふにゃふにゃにさせないための対策などをまとめてみました。
サボテンがふにゃふにゃになる原因は?
まずは、サボテンがふにゃふにゃに傷んでしまう原因から見ていきましょう。
寒さ(5度以下)
冬の気温が0℃近くまで下がると、サボテンがふにゃふにゃになって表面に水分が滲むように傷むことがあります。
これは、寒さによって水分が凍結し、細胞が破壊されるためです。
蒸れ、水の遣りすぎ
サボテンは乾燥に強いものの、水の与えすぎによる蒸れで腐敗を起こしやすいです。
特に気を付けたい時期が、梅雨~真夏にかけて。
30度を超えると生育が緩慢になることで根が水分を吸収する力が弱まり、土が乾いてすぐに水を与えていると、水分吸収が間に合わずに根が腐りやすいです。
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風通しが悪い
窓を閉め切った室内に置きっぱなしだと、風通しが大きく制限されます。
風通しが悪いと土がなかなか乾かず、根が湿った状態が長く続くことで、どうしても根腐れやカビのリスクが高まります。
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2年以上植え替えてない
サボテンは2年以上植え替えていないと、土の粒が崩れて団子状に固まります。
硬くなった土を放置していると、鉢の中の水はけが悪くなり、結果、根が傷んで水分を吸えず、根腐れに発展します。
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ふにゃふにゃになったサボテンを復活させる方法
全体が腐敗してしまった場合は、回復が難しい状態になりますが、一部だけが腐っている場合は、その部分を切り落とすことで復活が可能です。
手順①根腐れの確認
サボテンが根腐れを起こしているかどうかを確認しましょう。
根元の色が変色し、ぶよぶよして触れるとグラグラな場合、根腐れの可能性が高いです。
手順②カットする部位を決める
ふにゃふにゃと腐敗した部分から1cmほど上を切ります。
切断面がデコボコにならないように、切れ味の良い刃物を使用しましょう。
手順③根腐れの進行度合いの確認
カット後、断面を確認して茶色く腐っている部分があれば無くなるまでカットします。
進行度合いを確認し、根腐れしていない部分まで輪切りにしてください。
手順④断面の殺菌消毒
根腐れが進行した部分を切り落としたら、断面に殺菌剤(ベンレート)を塗りましょう。
これにより、再感染を防ぎます。
手順⑥7日ほど切り口を乾燥させる
カット後のサボテンを直射日光の当たらない日陰に置き、乾燥させましょう。
サボテンの大きさや湿度によっては、7日ほど必要です。
手順⑦サボテンを土に乗せる
切り口が完全に乾燥したサボテンを乾いた土に乗せ、倒れないくらいに植えます。
水はけの良い清潔な土で、肥料分を含まない無機質な土がベストです。
手順⑧4~5日後、水遣り
サボテンを土に埋めて4日~5日ほど経ったら水を与えます。
最初は吸水力が不完全なので、土の約1/3が湿るくらいの量でokです。
サボテンのふにゃふにゃトラブルを回避するコツ
サボテンがふにゃふにゃと傷むトラブルを防ぐためには、以下のポイントに配慮する必要があります。
土がしっかり乾いてから水やり
サボテンは乾燥地帯の植物なので、水をあげすぎると根腐れを起こします。土が完全に乾いてから水をあげるのが基本です。
- 季節ごとの調整:夏は月に1~2回、冬は土が乾いてさらに3~4日してから、土の約1/3が湿るくらいの量で十分。
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水はけ・通気性に優れる鉢と土をチョイス
どんなに気を付けていても、肝心の土と鉢がサボテン向きじゃないと弱ってしまうリスクが高いままです。
- 排水性の良い鉢を使用:底に穴のある鉢を選び、水がたまらないようにする。
- 専用の土を使用:サボテン用の土や、砂混じりの水はけの良い土を使用する。
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▶サボテンは穴なし鉢でも育つ?鉢底に穴が開いてない場合の管理方法
室内なら南~東向きの窓際に置くのが理想
サボテンは観葉植物と違い、耐陰性がほとんどありません。
そのため、光が足りないと細長く伸び、株自体が弱ってしまいます。
- 日光を十分に与える:サボテンは日当たりの良い場所を好みます。室内でも窓辺の直射日光が当たる場所に置きましょう。
- 急な環境変化に注意:日陰から急に直射日光の下に移すとダメージを受けることがあります。徐々に光に慣らすこと。
5度以下の寒さに当てない
サボテンは5度程度までなら耐えられますが、株を傷めないためには、冬は室内管理がおすすめです。
- 適切な温度を保つ:15~30℃が適温ですが、冬場は最低でも5℃以上を保つ。
- 湿度を低く:湿気が高いと腐りやすいので、風通しの良い場所に。窓を閉め切る時期はサーキュレーター必須。
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サボテンがふにゃふにゃな時によくある質問
復活できるかどうかの見分け方は?
- 部分的にふにゃふにゃ➡復活の可能性あり
- 全体的にふにゃふにゃ➡残念ながら復活は難しい
寒さや根腐れによってふにゃふにゃに傷んだ部分は元に戻せませんが、まだ硬い部分が残っているなら復活の可能性は残されています。
どうにもうまく育たない…失敗を防ぐコツはある?
- 水遣りは土がしっかり乾いてからおこなう
- 室内なら南~東向きの窓際に置く
- 窓を閉め切る時期はサーキュレーターをまわして風通しを確保
- 水はけの良い土(草花用の土は適さない)と通気性に優れる鉢(最低でも底穴の開いているものを使う)
サボテンは乾燥には強いものの、水の遣りすぎによる蒸れにはかなり弱いです。
水遣りは土が乾いてから与えるのが鉄則ですが、保水性の高すぎる土や底穴の開いていない鉢を使用していると失敗しやすくなります。
土が長く湿り続けることで根が蒸れるため、小分けにして毎日ちょこちょこ水遣りするのも×です。
水遣り頻度は時期によって変えるべき?
- 春・秋…土がしっかりと乾いたタイミングで鉢底から水が流れ出るくらいにたっぷりと与える。受け皿の水はこまめに捨てること
- 梅雨~真夏・冬…土がしっかり乾いてさらに3~4日くらい経ってから、土の約1/3が湿るくらいの量で水を与える。夏場は夕方以降、冬は暖かい日の午前中に済ませると失敗しにくい
土が乾いたかどうかがイマイチ分からない…
土に挿しておくだけで土の乾き具合を測定し、最適な水遣りのタイミングを色でお知らせしてくれる便利グッズもあります。
- 土が乾いたとき…白
- 土が濡れているとき…青
サボテンに適した鉢は?
- 鉢の排水性が悪いと根腐れの原因となる。最低条件として底穴の開いているもの。通気性に優れる素焼き鉢やスリット鉢がおすすめ
- サボテンの大きさに合った深さの鉢を選ぶこと。サボテンに対して、鉢が大きすぎたり深すぎると水分が溜まりやすくため注意
- サボテンのサイズに対して鉢が深すぎるかも…と感じる場合は、鉢底石を多めに入れて排水性を確保するとよい
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サボテンがふにゃふにゃになる原因は?弱った時の復活方法を解説【まとめ】
- サボテンがふにゃふにゃになる主な原因は寒さや湿度の影響、栄養不足、病気や害虫の存在など、様々な要素によるもの
- 寒さによる影響では、温度管理と適切な水やり、病気や害虫の予防が重要
- 根腐れによるふにゃふにゃ化では、根腐れの予防策と胴切りによる復活方法がある
- 根腐れを防ぐためには、適切な水やりや日光管理、風通しの良い環境づくりが必要
- 胴切りによる復活方法では、根腐れの部分を切り落とし、殺菌消毒や乾燥させることで再生させることができる