結論:リトープスに合う土は「水はけが良く」「肥料分が少ない」「通気性の高い」土!
リトープスは根腐れしやすいため、サボテンや一般多肉用の土よりもさらに乾きやすい配合が最適です。
「リトープスを植え替えたいけど、どんな土がいいの?」「多肉植物の土でいいの?」
そんな疑問をお持ちの方へ。
リトープスは見た目の可愛さとは裏腹に、蒸れやすく根腐れしやすい繊細な多肉植物です。
本記事では、プロの育成経験をもとに失敗しない土の選び方とおすすめ配合、市販の土の比較までわかりやすく解説します。
リトープスに適した土の条件は3つ
リトープスに適しているのは以下すべての条件を満たした土です。
リトープスに適した土の条件①水はけ、通気性に優れる
リトープスは葉に沢山の水分を蓄えています。
そのため、保水性の高すぎる土だと蒸れやすく根を傷めやすいです。
リトープスに適しているのは水はけ・通気性に優れる団粒構造の土です。

団粒構造の土は粒と粒の隙間ができるから通気性に優れるよ。逆に粒が細かい土は保水性が高すぎてリトープスにはあまり向かない。
リトープスに適した土の条件②保水性の高い土は避ける
①の条件と被ってしまいますが、保水性の高すぎる土は避けた方が無難です。
特に高温多湿に晒される梅雨~夏場はリトープスが蒸れやすい時期。
保水性の高すぎる土に植えていると、根が蒸れたり雑菌が湧きやすくなったりします。

腐葉土やピートモスを多く含む土は保水性が高いから、あまりリトープス向きではない。
リトープスに適した土の条件③肥料分を入れ過ぎない
リトープスは基本的にあまり肥料分を必要としません。
肥料を与える場合、植え付け時に緩効性肥料(マグァンプk等)適量を土に混ぜ込んでおくだけで十分です。
肥料を与えすぎると根が傷む原因にもなるため、リトープスの場合は肥料少なめで育てるのがおすすめです。

固形肥料や液体肥料を別で与える必要は殆どない。筆者の場合も土に含まれる肥料分のみで育てているけど問題無く育っているよ。
リトープスに適した土の配合
リトープスに適した土を自分で配合する場合、以下のようなブレンド方法がおすすめです。
リトープスに適した土の配合①屋外管理がメインの場合
- 赤玉土(小粒)3:鹿沼土2:ピートモス2:川砂2:くん炭(ゼオライトやバーミキュライトでもok)1+緩効性肥料としてマグァンプk
屋外管理がメインの場合は室内に比べると土が乾く速度が早い傾向です。
そのため、保水性に優れるピートモスを全体の2割ほど入れておくと良いでしょう。

慣れてきたらリトープスの状態を見ながらお好みでフレンド比率を調整してみて。日照条件、気温などによっても土が乾く速度は異なるよ。
リトープスに適した土の配合②室内管理がメインの場合
- 赤玉土(小粒)4:鹿沼土(小粒)4:川砂1:ピートモス(くん炭やバーミキュライトでもok)1+緩効性肥料としてマグァンプk
室内管理の場合、屋外に比べると土が乾きにくいです。
そのため、保水性が高すぎると土がいつまでもじめじめと湿り続け、リトープスの苦手な蒸れを引き起こします。
そのため、室内管理の土は水はけ・通気性に優れるものがベストです。

鉢は多孔質な素焼き鉢を使うとさらに蒸れにくくなるよ。自然な見た目でリトープスとの相性も◎。
リトープスにおすすめの土はこれ!

リトープスに適した土を探しているけど自分で配合するのは正直面倒…
このような方には以下の土がおすすめです。
リトープスにおすすめの土①室内観葉・多肉の土
リトープスを室内管理メインで育てる方におすすめなのが、プロトリーフさんのプロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土 です。
リトープスが好む団粒構造の土で、かつ室内管理向けにブレンドされているので虫が湧きにくいのが特徴です。
また、土が湿っている時と乾いている時の色の違いが分かりやすく、水遣りのタイミングが掴みやすいのもおすすめの理由です。

リトープスは水を遣り過ぎると根腐れを起こしやすい。徒長したり実が割れたりするのを防ぐためにも、水遣りのタイミングは重要だよ。
▶【口コミ】プロトリーフ「室内向け観葉・多肉の土」を5年間使ってみた
リトープスにおすすめの土②多肉植物の土
高温多湿を嫌うリトープスにとって多肉植物用の土も相性抜群です。
中でもおすすめは花ごころさんのさぼてん多肉植物の土。
根の腐敗を防いでくれるゼオライト配合。
軽石ベースだから水はけが良く根腐れを起こしにくいため、リトープスとの相性も抜群です。

プロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土に比べると目の細かな土で保水性がある。筆者は室内管理メインの多肉にはプロトリーフ、屋外管理メインの多肉にはさぼてん多肉植物の土を使ってるよ。
リトープスの種まきに適した土
リトープスの種まきに適しているのは、清潔で養分を含まない細かな粒の土の水持ちの良い土です。
リトープスの種まき用土【自分で配合する場合】
- 赤玉土(細粒)
- 鹿沼土(細粒)
- バーミキュライト
- パーライト
など。組み合わせて使っても良いですし、単品で使っても良いです。
ちなみに筆者は、赤玉土(細粒)とバーミキュライトを半々くらいで混ぜて使ってます。

目の粗い団粒構造の土の場合、種が鉢底に落ちてしまったり水持ちが悪かったりしてうまく育たないことが多いんだ。
自分で配合するのが面倒なら市販の種まき用土でもok!
自分で土を配合するのが面倒…という場合は、市販の種まき用土で構いません。
粒子が細かくリトープスのような小さな種にも適しています。水の浸透性に優れたパーライト配合です。
失敗例から学ぶ!NGな土の特徴
腐葉土・ピートモスが多い
保水性が高すぎて、根が常に湿った状態になります。
リトープスは乾燥を好むため、腐葉土やピートモスの多い土は根腐れの原因になります。
微塵(こまかい粉)が多い
土の粒が細かすぎると通気性が悪くなり、根が呼吸できません。
植え替えの際はふるいにかけて微塵を取り除くのがおすすめです。
長期間湿っている
いつまでも乾かない土は要注意。乾燥と湿潤のメリハリがないと、根が弱りやすくなります。
乾きにくい環境では、水やり頻度を減らしましょう。
肥料入りの土を使っている
リトープスは肥料分が多いと根や皮がダメージを受けやすく、皮割れや徒長の原因にもなります。
肥料成分の少ない多肉植物用の土を選びましょう。
リトープスは地植えできる?
リトープスは地植えに向きません。その理由は以下の通りです。
リトープスは高温多湿、凍結や霜で傷みやすいため地植えに向かない
リトープスは高温多湿や凍結、霜で傷みやすいです。
そのため、リトープスは過度の暑さや寒さ、雨に晒される地植えには向かない植物です。
寒暖の差の激しい日本の気候はリトープスには過酷。時期に応じて移動できるよう鉢植えにする
寒暖の差の激しい日本の気候はリトープスには過酷です。
気温や湿度、日照条件などに応じて移動できるよう、リトープスは鉢植えで育てるのが基本です。

よくある質問(FAQ)
Q1. 市販の多肉植物用の土ならリトープスにも使えますか?
A. 使えますが、種類によっては腐葉土やピートモスが多いものもあるため、必ず配合を確認しましょう。通気性と排水性の高いものを選ぶのがポイントです。
Q2. 砂だけで育てても大丈夫ですか?
A. 砂だけでは栄養や保水力が足りません。赤玉土や軽石、焼成した土などをブレンドして使うのが理想です。
Q3. どんな粒の大きさが良いですか?
A. 2〜4mm程度の中粒が目安です。細かすぎると蒸れやすく、粗すぎると根が張りづらくなります。
Q4. 通販で買った土が湿っていたけど、そのまま使ってもいい?
A. 湿ったままの土は使わないほうが安心です。袋を開けて数日乾かしてから使いましょう。
Q5. 微塵を取り除く方法はありますか?
A. ふるいを使って振るうと簡単に取り除けます。100均のふるいでも十分対応できます。
Q6. 肥料入りの土をすでに使ってしまった場合は?
A. 根腐れのリスクがあるので、できれば植え替えを。軽石や赤玉土を混ぜて薄めるのも応急処置になります。
Q7. 自分でブレンドする場合のおすすめ配合は?
A. 赤玉土(小粒)5:軽石3:焼成土2の配合がおすすめ。乾きやすく、根もよく伸びます。
Q8. 観葉植物用の土を代用できますか?
A. 含まれる腐葉土やピートモスが多すぎるため不向きです。多肉植物・サボテン用を選びましょう。
Q9. リトープスを植え替えるタイミングはいつがいい?
A. 脱皮が完全に終わった秋がベストシーズンです。根を痛めにくく、活着もしやすい時期です。
Q10. 乾燥しすぎるのも良くないのでは?
A. 乾燥しすぎても生育が止まりますが、湿り気が続くほうが致命的です。表土が乾いて数日後の水やりがちょうど良いバランスです。
まとめ
- リトープスに適しているのは「水はけが良い」「保水性が高すぎない」「養分を含み過ぎない」土である
- リトープスの土は室内管理メインか屋外管理メインかで微妙に配合を変えるのがおすすめ
- 室内管理メインなら水はけ重視の排水性に優れる配合にする
- 屋外管理メインなら室内の土よりはやや保水性を持たせた土に配合するのもよい
- リトープスはほとんど肥料を必要としない。肥料は最初に土に混ぜ込む緩効性肥料だけで十分
- 市販の土を使う場合、室内管理メインあればプロトリーフ 室内向け観葉・多肉の土がおすすめ。屋外管理メインならさぼてん多肉植物の土もおすすめ
- リトープスの種まきに使用する土は粒子の細かいものを選ぶ。養分を含まず清潔な土を準備
- リトープスは極端な蒸れ、暑さ、寒さが苦手なため地植えに向かない