ふんわりと茂る涼し気な葉が人気のステレオスペルマム。青々としたグリーンの葉からレモンイエローの斑入り品種まで、お好みに合わせて選べるのも人気の秘密です。
そんなステレオスペルマムは、春から秋にかけて生長がさかんになります。うっかりしていると鉢の中が根でいっぱいになる「根詰まり」を起こしていることも。
そこで今回は、ステレオスペルマムの植え替え方法を画像付きで分かりやすく解説します。
ステレオスペルマム植え替え方法を画像付きで解説
根詰まりを放置していると生長に影響を及ぼすだけでなく、鉢内の水はけが悪くなることで根腐れを引き起こすこともあります。
そのため、ステレオスペルマムは最低でも2年に1回の植え替えが必要です。根詰まりを解消することでスムーズな生長が期待できますよ。
ステレオスペルマムの植え替え 手順①適期は春から秋
まずはじめに、植え替え前は土を乾かし気味にしておきましょう。その方が作業がしやすいからです。また、乾いている方が根への負担も抑えられます。
ステレオスペルマムの植え替え適期は春~秋にかけての暖かい時期です。
植え替えは植物にとって大きなストレスになります。人にとっての手術のようなものですね。
そのため、できるだけ回復の早い時期(=気温20度以上の暖かな時期)に植え替えることで、その後の経過がスムーズにいきやすいです。
特に、株がまだ小さかったり弱っていたりする場合は、15度以下の生長が鈍い時期に植え替えると、そのまま弱ってしまうこともあります。
今の鉢よりも直径がプラス3cmほどのものがよい
「何度も植え替えるのは面倒だし、大き目の鉢植えを用意しよう。」
このように思われる方も多いのではないでしょうか?しかし、いきなり大きすぎる鉢に植え替えると「根腐れ(ねぐされ)」を起こしやすくなります。
根腐れとは、土が湿り気を帯びた状態が長く続くことで根が呼吸できずに傷んで腐るトラブルのことです。
いきなり株に見合わない大きすぎる鉢に植えると、根が吸収しきれないほどの水分が長く鉢内を濡らし続けることになりますね。
その結果、根が傷んで腐る根腐れを起こしやすくなるのです。一週間以上、土が湿っている場合は要注意です。
ステレオスペルマムを植え替える場合は、今の鉢よりも直径プラス3cmほどのものが適しています。
ステレオスペルマムの植え替え 手順②鉢底石、用土を1/3程入れる
今の鉢よりもひとまわり大きめの鉢を用意したら、底穴が見えなくなる程度に鉢底石(はちぞこいし)を敷きましょう。(下写真)
鉢底石を敷くことで鉢内の水はけが保たれます。ステレオスペルマムの場合、水はけのよい状態を好むため、鉢底石は必ず入れておきましょう。
次に、鉢底石の上から用土を鉢の深さ1/3程度まで入れておきます。
用土は観葉植物用の土でokです。ただ、さらに排水性を高めるなら、観葉植物用の土に「赤玉土(小粒)」を混ぜ込むのがおすすめですよ。
▲赤玉土(小粒)
室内管理を見越して「室内向けの土」を使うのがおすすめ!
ステレオスペルマムは寒さが苦手な植物です。美しい葉を保つためには、最低でも15度は確保しておくのが望ましいでしょう。
屋外で育てている場合、最低気温が15度を下回るタイミングで室内へと移動させ寒さを防ぎます。
そのため、冬の間は室内管理がメインとなるのですね。
しかし、室内に土を置くと虫が気になる方も多いのではないでしょうか?そんな時におすすめなのがプロトリーフさんの「室内向けの土」です。(下写真)
この土はコバエやキノコの原因のひとつとされる堆肥(たいひ)を含んでいないため、室内でも清潔に観葉植物を育てることのできる土です。
見た目もきれいで、濡れている時の乾いている時の色の違いが分かりやすいのも特徴。(下写真)
▲上が乾いている時、下が濡れている時
水やりのタイミングも分かりやすいので水やりの管理が楽になりますよ。
ステレオスペルマムの植え替え 手順③鉢から取り出す
新しい鉢の準備が整ったら、いよいよ鉢からステレオスペルマムを取り出しましょう。
鉢の側面をトントンと叩いて振動を与えると抜けやすいです。
それでも抜けない場合は、ステレオスペルマムを片手で掴み、もう片方の手で鉢の縁を上から下へ叩き落とすように拳で叩いてみてください。
鉢からなかなか抜けない場合は鉢底から棒を差し込み押し上げてみる
根詰まりしている場合、なかなか鉢から取り出せません。その場合は鉢底から棒を差し込んで押し上げてみるのも手です。
鉢底からはみ出て鉢に絡みついてしまった根は、清潔なはさみでカットしても構いません。ただ、そのまま取り出せるのであればできるだけ根を傷めずに取り出します。
ステレオスペルマムの植え替え 手順④古い土、傷んだ根を取る
鉢から取り出したら根鉢(ねばち)をほぐしましょう。根鉢とは、根と土の塊のことをさします。
使い古しの箸や割りばしなどを使って、根鉢を軽くつつきながら古い土を落します。
明らかに黒く傷んだ根があれば、切れ味のよい清潔なはさみでカットします。
▲鉢底ネットに絡んでいる場合は剪定はさみで切り離す
古い土が1/3ほど落とせたらok
古い土は完璧に落とさなくて構いません。1/3ほど落とせたらokです。
ステレオスペルマムの植え替え 手順⑤植え付ける
▲高すぎない?低すぎない?土の量を調節
根鉢を崩したステレオスペルマムは、あらかじめ用意しておいた新しい鉢に配置します。
底に敷いた土の量を調整しつつ、植え付ける高さを決めましょう。
表面を無機質な土にしておくとコバエ対策にもなる
さきほど、室内向けの土をご紹介しましたね。
もし、室内向けの土が無い場合は、表面から深さ5cm程度までを赤玉土や鹿沼土などの無機質な土にしておくと、コバエの発生を抑えることができます。
ステレオスペルマムの植え替え 手順⑥水やり
最後にたっぷりと水を与えます。鉢底から流れ出てくる水が透明近くなるまで与えましょう。
鉢底から出てくる水が透明近くなるまで与えるのがおすすめ
鉢底から流れ出てくる水が透明近くなるまで与える理由は、あらかじめ土に付着した粉塵を流し出すためです。
このようにすることで、水やりの度に受け皿が汚れるのを防ぐことができます。
ステレオスペルマムの植え替え 手順⑦風通しのよい半日陰に置く
植え替え後のステレオスペルマムは、直射日光を避けた半日かげに置いて休ませます。
植え替えは植物にとって大きなストレスには変わりありません。人にとっての手術のようなものです。
そのため、しっかりと根付くまでは強光は避けて休ませてやります。
根腐れを防ぐためにも、植え替え後のステレオスペルマムはできるだけ風通しのよい場所に置いてください。
植え替えから約2か月後のステレオスペルマムがこちら
植え替えから約2か月経ちました。無事に根が活着して葉数も増えましたね。
そして、植え替えからさらに3か月程経って姿がこちらです(下写真)。
▲こんもり茂ったステレオスペルマム【植え替えから約半年後】
このように、根詰まりに気付いたらその都度適期に植え替えることでスムーズな生長を期待できます。
まとめ
▲購入当初のステレオスペルマム
今回は、ステレオスペルマムの植え替え方法を画像付きで分かりやすく解説しましたがいかがでしたか?
根詰まりを解消することで株の状態もよくなり、効率的に水分や養分を吸い上げてよく葉が茂るようになります。
適期の植え替えでどんどん株が大きく育ちます
今回の記事を参考に、ぜひ、ステレオスペルマムの植え替えに挑戦してみてくださいね。
あわせて読みたい「ダイソー100円のステレオスペルマム【経過記録】」はこちら
ステレオスペルマムの植え替え方法【手順】
- 適期は春~秋(20度~25度くらい)
- 新しい鉢を用意、鉢底石と用土を入れておく
- 鉢から株を取り出す
- 古い土、傷んだ根を取り除く
- 植え付ける
- たっぷりと水やり
- 直射日光を避けた風通しのよい場所へ