【まずは結論】
- リトープスがぶよぶよになる主な原因は「水の与えすぎ・高温多湿・休眠期の水やりミス」
- 溶けたように見えても、根元や下部が硬ければ復活の可能性あり
- まずは断水して風通しの良い明るい場所で乾かす
- 腐った根は取り除き、乾いた土へ植え替える
- 予防には「水やりはしわが寄ってから」「夏は断水・冬は控えめ」が基本
「リトープスがぶよぶよになって柔らかい…もう枯れたの?」
そんな不安を感じていませんか?リトープスは見た目以上にデリケートで、水の与えすぎや高温多湿が続くと、内部が腐ってぶよぶよになることがあります。
ですが、まだあきらめるのは早いです…!
株の一部が生きていれば、正しい対処で復活できる可能性があります。
本記事では、リトープスがぶよぶよになる原因と、再生させるための具体的な手順をわかりやすく解説します!
リトープスがぶよぶよになる主な原因と対処法

原因①:水の与えすぎ(根腐れ)
リトープスがぶよぶよに柔らかくなる一番の原因は「水やりのしすぎ」。
リトープスは砂漠原産の多肉植物で、体の中にたっぷり水を蓄えています。
そのため頻繁に水を与えると、根が腐って内部が溶けるようにぶよぶよになります。
対処法
- まずは断水し、しっかり乾燥させる
- 鉢から取り出し、根を確認。黒く変色・臭いがある根はカット
- 風通しのよい場所で2〜3日乾燥させてから、乾いた新しい土へ植え替え
再生の見込みがある株は、根元や下部がまだ硬く、色が残っているものです。
原因②:休眠期に水を与えた
リトープスは「冬生育型(夏休眠型)」の多肉植物です。つまり、夏の間は眠っていて水をほとんど吸わない。
この時期に水を与えると、蒸れやすくなり、ぶよぶよに腐ってしまいます。
対処法
- 夏(6〜9月)は断水または月1回以下の軽い霧吹きでOK
- 休眠中にぶよぶよになった株は、風通しを確保して乾燥気味に管理
原因③:高温多湿・風通しの悪さ
リトープスは高温多湿にとても弱い植物です。
梅雨~夏の時期に湿度が高い状態が続くと、株内に熱と水分がこもり、腐敗が進行します。
対処法
- 風通しの良い場所(屋外なら半日陰、室内なら窓際+サーキュレーター)に移動
- 湿気がこもるプラスチック鉢は避け、素焼き鉢を使用するのが理想
- 多湿な日は、株の表面に風を軽く当てて蒸れを防ぐ
原因④:日照不足による弱り
リトープスは日光を好む植物。
明るさが足りないと光合成が不十分になり、内部の水分バランスが崩れて柔らかくなります。
対処法
- 明るい場所で管理(午前中の日光が当たる場所がベスト)
- 直射日光が強すぎると焼けるため、レースカーテン越しの日差しが理想
- 日照不足が続いていた株は、徐々に明るい場所へ慣らしていく
リトープスがぶよぶよになった時の復活方法【手順付き】

① 腐っていないか確認
軽く触ってみて、まだ硬さやハリが残っている部分があれば復活のチャンス。
完全に溶けてしまった場合は、残念ながら再生は難しいです。
② 鉢から取り出して根を確認

- 根が黒い、ぬめっている → 根腐れ
- 根が白くて乾いている → 生きている可能性あり
腐った部分は清潔なハサミで切り取りましょう。
③ 数日乾かして植え替える
風通しの良い日陰で2〜3日乾燥。
その後、乾いた多肉植物用の土(または赤玉小粒+軽石)に植え直します。
④ 水やりは植え替えから10日後に

植え替え直後に水を与えると再び腐るおそれがあります。
10日〜2週間後に、土が完全に乾いてから少量の水を与えるのがコツです。
リトープスがぶよぶよにならないための予防策

水やりは「しわが寄ってから」が目安
リトープスは体内に水をたっぷり蓄える多肉植物です。見た目がふっくらしている間は水を与える必要はありません。
葉の表面に軽くしわが寄ってきたら「水が欲しいサイン」。このタイミングで、株の根元に少量だけ水を与えましょう。
頻繁な水やりは根腐れのもとになります。
小さめの素焼き鉢+水はけのよい土を選ぶ
通気性の悪いプラスチック鉢は、湿気がこもりやすく腐敗の原因になります。
素焼き鉢やテラコッタ鉢なら、水分が自然に蒸発しやすく、根の健康を保ちやすいです。
土は「多肉植物用の培養土」または「赤玉土小粒+軽石(6:4)」など、水はけ重視の配合がおすすめです。
梅雨〜夏は風通し重視で断水気味に管理
リトープスは夏の高温多湿が大の苦手。梅雨の時期に湿気がこもると、株の内部が蒸れてぶよぶよになりやすいです。
この期間は基本的に断水し、サーキュレーターなどで空気を循環させましょう。
屋外なら明るい日陰、室内ならレース越しの風通しの良い窓辺が最適です。
冬の寒さは苦手!0℃以下では室内へ
冬は生育期にあたりますが、寒さにはあまり強くありません。0℃を下回ると凍結や組織の損傷を起こすことがあります。
寒冷地では夜間だけでも室内に取り込み、窓際など明るく暖かい場所で管理しましょう。
暖房の風が直接当たらないように注意が必要です。
筆者の実体験:夏場のぶよぶよトラブルは本当に怖い

私自身、リトープスを育てていて一番苦労しているのが「夏場の管理」です。
リトープスは砂漠原産の多肉植物なので暑さに強いと思われがちですが、実は高温多湿が大の苦手。
梅雨〜夏の時期は生育が鈍り、蒸れやすくなるため、気を抜くとすぐに株がぶよぶよになってしまいます。
暑さを避けたつもりが、逆効果に…

最初のうちは「暑いから室内へ避難させれば大丈夫」と考えていました。
ところが、室内では風通しが悪く、結果的に湿気がこもってしまい、株が一気に柔らかくなってしまったんです。
触るとぶよっとして、あの独特の張りが失われている…。慌てて乾かそうとしても、すでに内部が腐敗していることが多く、復活はほぼ不可能でした。
夏場の管理は「断水+通風」が命

何度か失敗して分かったのは、夏はとにかく乾かすことが最優先ということ。
水やりを完全に止め、風通しのよい場所で管理するのが一番安全です。
屋外で風通しが確保できる場所に置くのが理想ですが、雨の当たらない軒下などを選びましょう。
湿度が高い日はサーキュレーターで風を当てるだけでも効果があります。
“見た目が元気”でも油断禁物

厄介なのは、見た目が元気でも内部が腐り始めていることがある点です。
特に梅雨明け前後の湿気が多い時期は、表面が張っていても中がふやけていることがあります。
指でそっと押して少しでも柔らかさを感じたら、すぐに乾燥対策を取るべきです。
この経験から、今では梅雨〜夏にかけては完全に断水し、風を通す管理に徹するようにしています。
リトープスを長く育てるには、「水よりも空気」が何より大切だと痛感しました。
よくある質問(FAQ)
Q1. 「ぶよぶよ」と「しわしわ」はどう違う?見分け方は?
A. 見分けのポイントは手触りと色・匂いです。しわしわは水分が抜けて硬さが残ることが多く、触るとやや弾力がある一方、ぶよぶよは組織が水浸しになり柔らかく、指で押すとへこむ・戻らないことがあります。ぶよぶよで茶色〜黒ずんだ部分があったり、腐った嫌な匂いがする場合は根腐れや組織腐敗の疑い大。まずは優しく触って硬さを確かめ、色や匂いもチェックしましょう。
Q2. ぶよぶよを見つけたら最初に何をすればいい?
A. 焦らず断水が第一。水を与えると腐敗が進みます。次に鉢から抜いて根と株の状態を確認します。黒ずんだ根やぬめりがある場合は腐敗部を清潔なハサミで切り取り、切断面を乾かす(風通しの良い日陰で数日)→乾いてから新しい乾いた用土に植え替えます。切り取った個所は消毒(推奨:アルコールや観葉植物用の消毒剤)してから処理しましょう。
Q3. 植え替えはいつ・どうやって行えば安全?
A. 腐敗が疑われる場合は早めの植え替えが推奨。ただし、抜いた直後に湿った土に戻すと再発するので、抜いて乾かす(2〜3日)→腐敗部カット→乾かす→乾いた清潔な用土に植えるの順で行ってください。用土は水はけ重視(多肉用培養土、赤玉小粒+軽石など)。植え替え後は10日〜2週間は断水し、根が落ち着くのを待ってから少量ずつ水やりを再開します。
Q4. ぶよぶよの程度が重い株はどうする?復活の目安は?
A. 復活の目安は「根元や株の下部に硬さ・色が残っているか」。全体がぐにゃぐにゃで内部が茶黒くドロドロしている場合は回復が難しいことが多いです。一方、上部だけがやられて下部に硬さが残るなら、腐敗部を切り取り健全部を乾かして再植すれば復活する可能性があります。重度の場合は無理に根元から引っ張らず、腐った部分だけを切除して様子を見ることも選択肢です。
Q5. 休眠期(夏)にぶよぶよになるのはなぜ?対処法は?
A. リトープスは冬生育・夏休眠が基本で、休眠期に水を与えると吸水しない株の内部に水分が停滞して腐敗しやすくなります。対処法は休眠期は基本断水、屋外なら明るい日陰・良い風通し、室内ならサーキュレーターで空気を循環させること。既にぶよぶよなら断水→乾燥→必要に応じて植え替えを実施します。
Q6. 水やりの頻度と量は具体的にどうすればいい?
A. 基本は「しわが寄ってから」。水やりは株元に少量を与え、土全体をびしょ濡れにしないこと。生育期(秋〜春)は土が乾いてからさらに数日置いてから与える。休眠期(夏)は断水か月に1回程度の軽い湿らせ方で十分。鉢の大きさや気候で差があるため、土の乾き具合を目視・指先で確認する習慣をつけましょう。
Q7. 用土・鉢の選び方で注意すべき点は?
A. 水はけと通気性が最重要。素焼き鉢や通気の良い浅めの鉢を選び、用土は多肉植物用の配合か赤玉小粒+軽石などを使います。粒の大きさをやや粗めにして排水経路を確保すると長雨や湿度が高い季節の被害を減らせます。底穴は必須、受け皿に水を溜めないように注意してください。
Q8. 病気や害虫(うどんこ、カイガラムシなど)はぶよぶよに関係する?
A. 間接的に関係します。害虫が株や根にダメージを与えると株が弱り、その結果腐敗を招きやすくなります。カイガラムシやアブラムシは特に養分を吸うため株力が落ちます。見つけたら早めに取り除き、必要なら殺虫処理を行い、被害のある株は隔離して管理しましょう。
Q9. 剪定・切除した後のケア(消毒や乾燥)はどうする?
A. 腐敗部や病変部を切除したら、切断面は清潔にして乾燥させることが重要です。切断面に園芸用の殺菌剤や炭粉(あれば)を塗ると感染予防になります。直射日光を避けた風通しの良い場所で数日〜1週間乾かし、完全に乾いてから用土に植え替えます。植え替え後はすぐに水を与えず、根の再生を待ってから少量ずつ給水してください。
Q10. もう一度増やしたい(保存)場合、健康な個体の増やし方は?
A. リトープスは主に分頭(株分け)や種まきで増やします。分頭は株が分かれているタイプなら、健全な株を抜いて分ける方法。種から育てると個体差が出て楽しいですが時間がかかります。増やす際は親株が健康であることが前提。増殖前に環境(水はけ・日照・通風)を整え、増やした苗は最初の1年は過湿に注意して管理しましょう。
まとめ
- リトープスがぶよぶよになる原因は【水の与えすぎ・高温多湿・休眠期の水やりミス】
- 根腐れしていない限り、乾燥・風通し・植え替えで復活の可能性あり
- 夏は断水・秋冬は控えめな水やりが基本
- 見た目が悪くても中が生きていることも多いので、焦らず様子を見ることが大切

