大事に育てていたアガベの調子が何となく悪い…。もしかして、これって…根腐れ!?
多肉植物を育てていれば必ずといって良いほどぶち当たる壁…。
それが、「根腐れ(根の腐敗)」です。
今回は、大切なアガベが根腐れを起こした時によくある症状と、根腐れが疑われる時の対処法、原因と対策までをまとめてみました。
この記事を読めば、
- アガベが根腐れしたときによくある症状
- 根腐れが疑われるアガベの復活方法
- アガベが根腐れする原因
- アガベの根腐れ対策
が分かるよ!
アガベが根腐れしたときによくある症状
土が7日以上湿りっぱなし
前回の水遣りから7日以上土が湿っている場合は要注意です。
根がダメージを受けスムーズに吸水できなくかっている可能性があります。
カビ臭い、ツンとした臭い
根腐れを起こすと土がカビ臭くなってくるはずです。
土の中で根が腐敗しているため、ツンとした腐敗臭が漂ってきます。
葉がぶよぶよする
葉がぶよぶよと柔らかくなっていたら根腐れを起こしている可能性が高いです。
一旦、細胞が壊れて腐敗した葉は元に戻せません。
株元が透けたように傷む
根腐れが進むと株元が透けたように傷んできます。
水分が滲むようになってきたら、腐敗が進行しているサインです。
新しい葉が傷む、変色
新しい葉が傷んだり、変色したりする場合は要注意。
根腐れや根詰まりなどにより、根がダメージを受けている可能性があります。
アガベは下葉だけ枯れ込むことは割とよくあるんだ。ただ、新しい葉が傷んだり、変色したりする場合は要注意。
根腐れが疑われるアガベの復活方法
根腐れが疑われる場合でも、まだ茎に硬い部分があれば復活の可能性があります。
まずは、腐った葉、根を取り除く
まずはすでに腐敗し、ぶよぶよになった葉や根を取り除きます。
そのままにしていると腐敗が拡がる恐れがあるためです。
表面に水分が滲み出たり、透明になっていたりする葉は細胞が壊れてしまっている可能性が高いよ。根は、白く弾力があるのが生きていて、黒っぽく脆い根はすでに死んでいる可能性が高い。
ベンレートに1時間ほど浸けて殺菌する
病気を治療するための薬剤「ベンレート」を使って殺菌します。
ペットボトル500mlなら、ベンレート水和剤1/2包をぬるま湯に溶かして使います。
2日~3日ほどしっかりと乾燥させる
ベンレートに1時間ほど浸けたらさっと水洗いし、2日~3日ほどかけて十分に乾燥させます。
水はけの良い清潔な土に植えつける
水はけの良い清潔な土を用意し、通気性に優れるスリット鉢等に株を植え付けます。
根が少ない・殆ど無い場合、自然乾燥で土が乾くくらい風通しの良い環境で発根を待ちます。
根が大幅に減った場合は小さめの鉢に植え付けてね。鉢が大きすぎるとその分土の量も増えるから、土が乾きにくくなって腐敗を再発させるリスクが高くなるよ。
アガベが根腐れする原因
水のやり過ぎ
土が湿っている状態で次から次へと水を与えたり、少ない量の水をちょこちょこと与え続けていると、鉢内が蒸れて根が腐りやすいです。
アガベは蒸れをきらうため、水遣りは土が乾いてから与えるのが基本になります。
保水性の高すぎる土
アガベは水はけの良い土を好みます。
観葉植物の土や草花用の土だと保水性が高すぎるため、根腐れを起こすリスクが高くなります。
土は経年によって粒が崩れ、そのままにしていると粘土状に固まりやすい。放置していると鉢の中が蒸れ、根腐れを引き起こすこともあるんだ。
根詰まり、土の劣化
アガベは最低でも2年に1回の植え替えが必要です。
2年以上植え替えないままだと、根詰まりや土の劣化によって鉢内が蒸れやすくなり、根腐れのリスクが高くなります。
通気性の悪い鉢
どんなに正しく管理していても、肝心の鉢が合っていなければ長く育て続けることは難しいです。
アガベの場合、しっかりと鉢底穴の開いた鉢であることが最低条件です。
通気性、排水性に優れるスリット鉢がおすすめ。アガベは根を真下に伸ばす性質を持つから、縦長フォルムの鉢が適しているよ。
日当たり、風通しの悪さ
アガベは日当たり、風通しが不足すると株が弱りやすいです。
例えば、窓を閉め切った室内の壁際にアガベを置いていると土がなかなか乾かず、鉢の中が蒸れて根腐れを起こす恐れが高まります。
室内でアガベを育てるなら、南~東向きの窓際に置くのが最低条件。日当たりがイマイチなら植物育成ライトを使おう。窓を閉め切りがちになる時期はサーキュレーターが必須だよ。
凍結
極端な寒さに晒されると細胞が壊れ、根や葉がぶよぶよに傷んでしまいます。
アガベは品種によって耐寒性が異なりますが、多くは5度程度まで耐えることができます。
とはいえ、アガベの生育適温は20度~30度くらい。寒さが得意なわけじゃないよ。15度以下なら水遣りは控え目にして根腐れを回避。
肥料の遣りすぎ
肥料の与え過ぎや、生育が緩慢な時期の施肥は根腐れの原因になります。
アガベは肥料を与えなくとも問題なく育つことがほとんどですが、与える場合は使用頻度と時期に注意しましょう。
極端な暑さと寒さに晒される真夏と冬の肥料は基本不要。使用量はきちんと守ろう。心配なら少ない量から徐々に慣らしていくと失敗が少なく済むよ。
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アガベの根腐れ対策
水遣りは時期によって頻度、量を変える
- 春、秋(20度~30度くらい)…土がしっかり乾いたらたっぷりと水遣り
- 夏、冬(30度以上、15度以下)…土が乾いてさらに3日~4日ほど経ってから土の約1/3が湿るくらいの量で水遣り
アガベの生育適温は20度~30度くらいです。つまり、それ以外の時期は生育が緩慢になります。
生育が緩慢になるということは、根が水分を吸い上げる力も弱くなるということ。
室内なら南~東向きの窓際に置くこと
室内なら南~東向きの窓際に置くか、植物育成LEDライトを使用します。
ポトスやモンステラなどの観葉植物と違い、アガベはそこまで耐陰性が強くありません。
日光不足が続くことで光合成がスムーズに行えず、結果、土がなかなか乾かず根腐れを起こす原因になります。
光合成に欠かせないのが、光・水・風!室内管理の場合、どうしても風通しが悪くなりやすいから注意。気温が許す限りは屋外で管理するのが丈夫に育てるコツ。
2年に1回は植え替え、水はけの良い土を使う
アガベを鉢植えで育てる場合、最低でも2年に1回は植え替えが必要です。
土は劣化します。植え替え時は水はけの良い土も、経年とともに粒が崩れて団子状に固まるからです。
劣化した土に植えっぱなしにしていると根が蒸れ、根腐れをおこしやすくなってしまうんだ。
鉢は浮かせるようにするのがおすすめ
アガベは蒸れを嫌うため、できるだけ風通し良く管理することが大事です。
鉢はポットフィートや鉢スタンドを使って浮かせるようにしたり、メッシュ状の棚の上に置くことで、鉢底の通気も確保できます。
筆者はスリット鉢に植えて、育苗ケースに収納してラックに置いてるよ。鉢底からの通気を確保することで、根腐れのリスクをグッと抑えることができるんだ。鉢を浮かせるアイテム「ポットフィート」もおすすめ。
まとめ
- アガベが根腐れした時によくある症状には、「土が7日以上湿っている」「葉がぶよぶよ」「付け根が透明、水分が滲み出る」「かび臭い」「新しい葉が傷む、変色」などがある
- アガベが根腐れした場合、早めに対処することで被害を抑えることができる
- まずは傷んだ葉や根を取り除くこと。その後ベンレート等で殺菌し、清潔な土と通気性に優れる鉢に植え付け発根を待つ
- アガベが根腐れする原因には、「水の遣りすぎ」「高温多湿(30度以上で熱帯夜が続く時期は注意)」「冷害(5度以下)」「保水性の高すぎる土」「排水穴のない鉢」「根詰まり、土の劣化」「日当たり、風通しが悪い」「肥料の遣りすぎ」などがある
- アガベの根腐れ対策としては、「水はけの良い土と通気性に優れる鉢」「土が乾いてからの水遣り(夏と冬は控え目にシフト)」「明るく風通しの良い場所で管理」「鉢を浮かせる」などが効果的